殺人ゲーム
海外推理小説感想です。読み切るのにめちゃくちゃ時間がかかりました。レイチェル・アボット作の「殺人ゲーム」。正直かなり早い段階で各種謎が解けてしまう上に不自然極まりない行動をキャラクターが取るのでだいぶ疲弊する小説です。勿体無いから最後まで読むけども!
あらすじとしてはこうです。
大金持ちのルーカスが結婚式を開きます。ハウスウェディングです。そこに友人たちを集めるのですが、結婚式の始まる前に新郎のルーカスの妹、アレックスが水死体となって発見されるのです。アレックスはルーカスに詫びる動画を残していたので自殺として処理されましたが、一年後、ルーカスは結婚式に読んだ人々をあらためて屋敷に招きます。そこで去年と全く同じ衣装を用意し、殺人ゲームをしようと提案するのです。アレックスはこの中の誰かに殺された。この殺人ゲームをすることで、その犯人を見つけて見せる、と。主人公のジェマは夫がルーカスの友人ということで結婚式に招かれたのですが、そのジェマも誘拐されます。
アレックスは過去に恐ろしい犯罪に巻き込まれて、それで心にひどい傷を負ってしまっている、というキャラクターで、何をされたのか?みたいなのが一個中盤までの謎の一つになってるんですけど、13とか14の女の子が誘拐されて何されたかなんて一個しかないでしょって感じですし全然謎ではない。一年前の謎もかなり早い段階ですぐ解けてしまうし、ルーカスの行動とルーカスの指示にいじいじ従う友人連中も苛立たしいしで私は全然楽しめませんでした。これなら類似設定のゲストリストの方が全然面白いのでそちらをお読みくださいって感じですね。
ゲストリストは結婚式と心に傷を負った妹(こちらは新婦の妹ですが)、と結婚式での殺人、という当たりが一緒です。あとこの話はパブリックスクールの闇っていうのが結構メインですね。