注文住宅VS建売住宅

新築で一戸建てを購入しようと考えた時に悩むのが「注文住宅」と「建売住宅」。

注文住宅は、希望する土地に建てたい家を建築会社や建築士に設計してもらい、建築工事請負契約を結んで建てる家のことを指します。
建売住宅は、不動産会社などと契約して土地とセットで購入する家のことを指します。
その他にどんな違いがあるのか比較しながら説明していきます。
 
費用について
建材の違いや追加工事などで最終的な予算が見えにくいものの、
予算に合わせてコスト調整できるのが注文住宅です。
外観や内装のデザインや使用する素材、設備、工法などこだわりが強ければ強いほど、
コストもかかるといっていいでしょう。
一方、建売住宅は施主との度重なる打ち合わせにかかる人件費がなく、仲介手数料も不要です。
他にも同じ資材を使う住宅がいくつもあるので端材も出づらく、
資材をまとめて購入するため価格は安くなります。
「質が悪いから安い」ではなく、いろいろな手間を省くことが価格の安さに繋がっているといえます。
 
 
手続きについて
注文住宅は購入する土地と建物の契約、住宅ローンの手続き、工事関連の契約など手続きが多くて大変です。
しかし、建売住宅は欲しい家が見つかれば土地と建物をまとめて住宅ローンを組むので、
購入から入居までの手続きがラクになります。
 
 
間取りについて
注文住宅は好みの間取りやプランを自由に決められ実現率も高いといえます。
建売住宅は基本的に間取りやデザインは決まっていて、未完成住宅であっても大幅な変更ができません。
 
 
期間について
注文住宅の場合は土地探しや建築会社選び、
プラン確定までどれだけ時間をかけるかによって大きく異なり、
竣工検査や施主検査などを含めると1年以上かかることもあります。
建売住宅は売買契約やローンの手続きが済むと引き渡しになるので、
完成物件の場合は1ヶ月程度、建築が始まる段階の場合は4ヶ月程度で入居可能となります。
 
 
安全性について
注文住宅は地盤改良・工法・資材またその全ての工事の工程を施主がチェックすることができ、
建築後では確認できない部分も写真に残すことができます。
建売住宅はすでに住宅が建ってしまっているので地盤や基礎工事の状態が確認できず、
数年住んでから欠陥が発覚する場合もあります。
日本は地震大国といわれているので、
基礎工事や地盤改良の工程を確認できない点が大きな違いといえます。
 
 
環境について
注文住宅が欲しい方の中には豪華な建物を希望する方もいますが、
建設費用がかかる分、ある程度不便な場所や郊外などを選ぶ傾向にあります。
スーパーなどの撤退や学校の閉鎖等のリスクに合わせ、
水道管の維持、消防、病院、ゴミ収集などの行政サービスの有無など、
30年後の生活まで考えて土地を選ぶことも重要です。
建売住宅の場合、特に大型分譲では田や畑を造成するため、
街中から少し離れた場所に建築することが多い傾向にあります。
そのため少し不便になると思われがちですが、
分譲地ができると同時に学校・病院・スーパーなどが建設されることもあり、
生活がより便利になることがあります。
また、地域のコミュニティが形成されることに魅力を感じて選ぶ人もいます。
 
 
建売住宅と注文住宅。
結論からいえば「人によって向き不向きがあり、一概にこちらが良いとは言い切れない」となります。
そのため、まずは家族でしっかり話し合い、
住宅についてのこだわりや何を重視したいのかを再確認してから決めるのがおすすめです。

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