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たったひとりの人と5時間話す

近藤です。

今朝はきれいに晴れているのに虫の鳴き声がしています。山の我が家に本当の秋が来ました。

今月から月に一度ですが、一人の人(もしくは1組の人達)から90分間お話をうかがう「めだかの学校」という市民講座で聞き手を担当することになりました。

その打ち合わせというのがインタビューの前のインタビューのようなもの。第一回目の話し手は新居浜西高等学校の放送部の皆さんと顧問の先生でした。それぞれと90分話したいと思う面々。自分が高校生の頃のことを思い出して恥ずかしくなることもありました。

そして、第二回は来月初めにあるのですが、話し手は「みんなのコーヒー」店主の伊藤淳さん。この打ち合わせ、実務的なことはもちろんでしたが友人同士のお喋りのような、お互いの決意表明のような内容も含め実は5時間話をしました。

みんなのコーヒーに通って何年になるか?お互い思い出せなかったのですが、お店の人とお客さんという関係ですから、長年のお付き合いと言ってもお互いのことをそう知っているわけではありません。

今回は、夜のマクドナルドでポテトを挟んでじっくり話しました。

効率的な仕事を、となると表面的には「無駄な5時間」と言われるでしょう。

本番で話すことがなくなるんじゃないの。本番の練習になったんじゃないの、とお思いになる方もいるかもしれません。

が、いやいや全然。もっと彼女の話を聴きたい思った時間でした。

さて、当初はインタビューといえば「黒柳徹子」と「阿川佐和子」がお手本だわ、と思っていました。

しかしふと思い出したある番組。何年も前に観たアクターズスタジオインタビューです。アメリカにあるアクターズ・スタジオの副学長、ジェームズ・リプトンが聞き手となって毎回様々な俳優に話を聴くものでした。

彼のインタビューは舞台の上でゲスト(ジョニーデップ、ロバートレッドフォード、ジュリアロバーツなど)と一対一でじっくり話を聴きます。客席には将来俳優や脚本家、監督などを目指す若者がいっぱい。観られるためのものですが、どこかのカフェやバーで2人だけで親密に語っているようにも見えるのです。相手との関係に親しさと敬意と緊張感を感じるそのスタイルのことはすっかり忘れていましたが、ある日思い出したら「これかも」と思ったのでした。

彼の場合は既に知っている人へのインタビューが多いようですが、私の場合はお目にかかったことのない人のお話を聴くことがほとんどです。ですから彼のスタイルを目指すなら打ち合わせの時間では大切に相手との関係を紡いでいきたいな、と思います。

もちろん毎回5時間はいただけないのでその時に応じた時間で。

では、また。


※めだかの学校/新居浜市生涯教育講座

受講には一回250円の回数券購入が必要です。詳しくは新居浜市生涯学習大学までお問い合わせください。
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