こるもの先生のアトピー療養日記・1日目

こるもの先生はアトピーで手足がカサブタだらけになってそれはそれは困っていた。
しかし家族やその他出会った人は全員「大変ですね」と同情的なのに、医療関係者はこぞって薄情だった。

糖尿病の主治医「それは、おしっこから糖がザラザラ出る薬の副作用で乾燥肌なんですね!」
俺「その副作用知ってたんならお前がヒルドイドの1つもくれてりゃこんなことになってなかったんだよ」
医「夜中起きて掻きむしってるから血糖値下がったんですか?」
俺「しばくぞ」

アトピーの主治医「消毒して自然治癒力に任せろ。人間は10時に寝ればホルモンが出る」
俺「いや、あの、いい大人が10時就寝は無理があるのでは……更年期障害カウントダウンの俺にホルモンが出るの? 何でもいいからヒルドイドください」
医「肌を甘やかすな! 脱保湿、脱ステロイド!」
俺「いや……糖尿病の薬のせいで肌が乾燥しているのに甘やかすも何も……」

アトピーの主治医が怖いしもうあんたのところではやっとれんわと思い、ネットで大人アトピーでググる。

俺「ほう、大阪に入院でステロイドバンバンブチ込んで速やかに仕上げてくれる病院があると。関東からも駆けつけるほどの」

仮にガンダーラとしておく。
2月に大変な風邪を引いて咳喘息を発症、4月になった今もステロイド吸入剤を使っている俺は、かなりステロイドに対するハードルが下がっていた。
というか投げやりになっていた。
もう40にもなったらステロイドでもプロトピックでもいいよ。

しかし転院するには紹介状が必要で、というか今どきちゃんとしたアトピーの病院は紹介状がなければ診てくれないのでその辺の皮膚科で紹介状だけ書いてもらおうと画策する。

その辺の皮膚科「そういう仁義のないことをするな。ステロイドなら俺が出してやる」
俺「やめてくれ15年もステロイド塗ってなかったのに15年ぶりがあんたは嫌だ!」

そんなにも仁義とは大切なものかと思い悩み、眠剤もらってる心療内科に相談。

俺「アトピーの主治医が怒って怖いんです。ヒルドイドください」
心療内科医「え。そんなことしたらぼくがその怖いお医者さんに怒られるんじゃ?」
俺「患者に寄り添うナントカはないのか。アドバイスは」
医「怒る人は怒るよ」
俺「それだけか!」

ヒルドイドとオイラックスはもらった。
次に子供アトピー病院に行く。

俺「ガンダーラに紹介状書いてください」
看護師「はーい、ガンダーラね(聞き返すことなくさくっと後ろの戸棚からパンフを出す) ネットで調べたの?」
アトピー医「確かに大人でその症状はキツい」
俺「やっぱ医者でもドン引きするほどキツいんじゃん!」

仁義とは何だったんだ。
あの皮膚科医炎上させるぞ。

そしてやっとガンダーラにやって来たこるもの先生。

ガンダーラの医者「度重なる炎症でリンパが腫れて足がむくんでますよ、右足と左足で太さが違う」
俺「マージーかー!」
医「はい即入院。ベッド空くの来月だから予約だけど」
俺「もっとためらわれるかと思ってた、これまでの経緯からして!」

そんなこんなで入院です。

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