1992年と1997年の音楽とおじさん
1997年5月。24年前の今日(正式には明日)、大学を卒業した直後からお世話になった編集&校正プロダクションのバイトを辞めた。時間があるのだから就職活動でもすればいいのに、ぼんやりしているうちに28歳になっていた。
バイト先は坂町にあった角川書店の校正室。そこにはイキルの少年マルタさん(現・谷口マルタ正明=ひかりのうま店長)を筆頭にバンドマンが多数在籍。駆け出しの役者、駆け出しの芸人、駆け出しのイラストレーター、駆け出しの特殊メイクアーティストなど、何かになりたい若者がそろっていた。あまりの熱にあてられてしまい、歓迎会直前に金髪にしてしままう23歳のバカ(上記写真は歓迎会でカラオケを熱唱するコロスケ)。
バンドで失敗し、ギャンブルにおぼれ、数百万の借金を抱えていた自分も、ここにいれば何かになれるかもしれない…と勘違いしていたのだ。
結局24~25歳の、ギリギリ新入社員としてどこかの会社に潜り込める年齢のときに一切就職活動をせず、せっせとバイト代をギャンブルで溶かす日々。しかし、諸事情あって26歳のときに実家を強制的に出なくてはならなくなった(実家そのものがなくなり、家族が離散)。
家賃と生活費を捻出するには角川のバイトだけでは圧倒的に足りない。藁にもすがる気持ちで大学時代の友人・黒須田守(現「ボートボーイ」編集長)に泣きつき、競馬ライターとしての修行を始めることになった。このライター稼業が思いのほか需要があり、バイトを休みがちになっていく。もはや気持ちがライター業にシフトしており、角川での勤務態度も相当悪かったのだろう。ある日、飲みの席で上司と言い争いになり、勢いで翌日辞めることに。こうやって書いてみると、ほんとクソしょうもないガキですね。
流れ流されて24年。あれから時給仕事はしていない。
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