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【HAMT】脳卒中後のうつ症状〜鍼灸師の強みを活かす関わり〜
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こんにちは。”くっしー” こと櫛引翔太です。
「脳卒中」の病態理解を記事をお届けしします!
「脳卒中を担当したけど、どうしよう?」
動作分析・歩行・予後予測など
⇩過去記事はこちらから⇩
今回のテーマ
\脳卒中後のうつ/
▶︎ 臨床の疑問
脳卒中の患者さんで精神状態にムラがあり、疲労感や自殺念慮など訴えがあります。どう関わっていいか悩んでいます。
▶︎ 本日のまとめ
脳卒中後約30%にうつ症状が出現すると言われています。精神状態が不安定であれば、長期的に身体機能、ADL回復を阻害し、生命予後を悪化する場合があります。介入では身体症状と精神症状の観察に注意が必要となります。
▶︎ 今回の目標
・脳卒中後のうつの病態・臨床症状を理解すること
【脳卒中後うつ概要】
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コロ「患者さんの精神状態が不安定です」
先輩「脳卒中患者さんは運動麻痺など「目にみえる症状」と、精神状態を含めた「目に見えない症状」の両方に気をつけておくことが大切なんだ。」
脳卒中後うつ (post stroke depression: PSD)
脳卒中患者さんの有病率は高く、 約30%がうつ病を経験すると報告されています。うつ病の悪化は、回復の長期化、生活の質の低下、死亡率の増加と関係し臨床で重要であるとが示唆されています。
コロ「30%ってかなり多いですよね。」
先輩「実際患者さんの主訴の多くは、麻痺や痙縮など運動機能にフォーカスされる場合が多いから、見落とされる場合があるから注意が必要なんだよ。」
【PDS:臨床症状の特徴】
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コロ「具体的にどう症状が出現するの?」
先輩「一般的なうつよりも、身体症状が前面に出やすいのが特徴だよ」
コロ「日常生活が行えているかが大切ですね。」
【脳卒中後うつの症状】
ほぼ 1 日中・毎日の抑うつ気分、または活動における興味や 喜びの喪失がある。これらに加えて以下の症状が出現すること
1:食欲・体重の減少
2:睡眠障害
3:精神運動性活動の焦燥または 制止
4:易疲労感または気力の減退
5:無価値感 や罪責感
6:思考や集中・決断の困難
7:死につ いて繰り返し考えること
【臨床MEMO】
筆者の担当で「脳卒中後うつ」という診断名をまだ見たことがありません。
脳卒中患者さんは失語や高次脳機能障害の影響で「精神症状」の不調を言葉に出すことができない場合があります。そのためうつ症状が見逃される場合があります。そのため、キーパーソンを含め生活状況を聴取し、場合によっては専門医への紹介も重要となると感じています。
【二峰性:経過から考えるうつの発症】
コロ「PDSに特徴はありますか?」
先輩「二峰性を示すことが特徴なんだよ。つまり発症からの経過の中でうつ症状を発症しやすい時期があるんだ。」
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