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「捨てない生き方」  断捨離

「捨てない生き方」 五木寛之さん
高校生の頃、カモメのジョナサンを読んだ。五木さんが翻訳者だった。

当時は、毎日ナナハン(ホンダCB750)を乗り回し、気分はジョナサン状態だった。そんな私は深くこの本「かもめのジョナサン」に共感した。
「俺って自由だ」

さて、なんだかんだで自由とはほど遠い家庭生活を今送っている。
そうなると色々とモノが溢れてくる。それが家族を持ち生活をすることだと思う。
邪魔になればガラクタだろう。
「捨てればいい、売ればいい、断捨離だ」
断捨離を進める本が沢山あるし、ネットでも見られる。
しかし、そう簡単にはいかないこともある。
気持ちの問題がある。

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じじいの片づけ」 沢野ひとしさん
椎名誠さんの友達。すでにお爺さんになっていた。
本の中に真実があると信じている世代だ。
沢野さんも、片付け=断捨離ではないという。部屋の片付は断捨離ではない、整理整頓。

モノを取捨選択する。片付けは収納作業ではない。常にスタンバイ状態とすることだ。
戸棚に仕舞い込んだらお終いで、モノは忘れ去られてしまう。
目に入らないのは無い事と同じだと言う。

モノが溢れていても、あるべき場所にモノがある。
それが基本だ。だから毎日片付けをする。それが気持ちを安定させ、美しい生活となると思う。
断捨離とは違うよね。断捨離の理想は何となくモデルルーム、オープハウスのように不気味に綺麗で生活感のない状況を想像してしまう。

私の思い出のモノ
人には忘れられないモノがある。
私にもありました。
唯一プロになるぞ!と挑んだ。仕事以外の全ての時間とお金を注ぎ込んだ事。それはモトクロスレースだ。

大学卒業後、某電気メーカに就職、その時代は残業の嵐。
さらに休日や就業後、ゴルフとか野球大会とかボーリング大会、飲み会、合コンのお誘い。
ちなみに仕事以外のお付き合いは逃げまくっていた。仕事を辞めてプロになる気だったから、人間関係は気にしない。

そして睡眠時間4時間程度、昼飯を削ってガソリン代とする。
何十万のマシンを毎年購入。タイヤなどの消耗品も含めて関東大会だけの遠征だけでも年間100万円は必要だった。
そんなレース生活を5年続けて、ついに挫折した。才能と言うか、始めるのが遅すぎた。

そんな格闘した時代の遺品、現在残っているものは、シニサロ(フィンランド製)の胸のプロテクテーだけだ。

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アルパインスター(イタリア製)のモトクロスブーツは腐ったので捨てた。ウエアも腐って捨てた。

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レース時代の証、フイルム写真と小さなトロフィー、これだけだ。
当時の桶川モトクロス場、顔はまだ若い。

終活だから断捨離しろと何故か若い人達が言うけど、人生は常にやり残したものだらけ、身辺を綺麗にする断捨離とか、なにも残さない人生がいいのかと思う。
断捨離しない人生もいいのではと思う。
故人のモノを処理するとき、その人の生き方を思い出してくれるはずだよ。

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