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飲み会(会食)が減った1年を考える

指定感染症の分類が、1類以上として1年延長された。
このままエボラ出血と同等の感染症として1年間扱われる。
そんな状況だが、この1年で変化したことがある。
まず、お金が減らない。電車やバスに乗らない、飲み会がない、外食がない、イベントがない、旅行もない、ついでに仕事もない。
定年の時期とも重なるので、仕事は減った。

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無駄な飲み会(会食含む)
上の減った項目から飲食店が打撃を受けているのは一目瞭然だ。ネットでは無駄な飲み会が減って良かった。それでも友達との飲み会はやりたいとか、都合の良い書き込みを多く見かける。
客や上司、他の会社との飲み会=無駄な飲み会。
同じ世代の友達との飲み会=有意義な飲み会。
となっているが、仕事的にみれば、友達と飲み会は個人的に楽しいだけで、結構無駄な時間だろうと思う。

仕事の話をここで少し
この疫病のため、何でもいいから事務所(色々あるけど)へ来い!という尊大な取引先は減ったと思う。
電話とメールで済む用件でも、とにかく来いという人間は多い。これは何故だ。ただ威張りたいだけ、その後、飲み食いをたかるためかな。

しかし、たまに逆に飲み(食事)に連れていかれることもある。当然向こう持ち。おそらく、愚痴とかオフレコの話があるんだなと推測してついて行く。これは営業的にも人付き合いとしても成功していると思う。この場合ストレスより好奇心が勝る。

仕事は1+1=2ではない、複雑だ。昔はそうは思っていなかったが、歳をとるとそれも分かるし、考えも変わる。だから、「客や上司、他の会社との飲み会」を全面的に否定はしない。無駄ではない。
ネットで、いい歳のおっさんが無駄な飲み会が減って良かったと全面的に喜んでいるのを読むと本当かなと思ってしまう。

飲み会(会食含む)の話を続けよう
私はサラリーマンで一番血気盛んな時期から、トライアスロンというスポーツにはまっていた。実は今もやっている。
さて、このトライアスロン、スイム、自転車、マラソンと膨大な練習時間がいる。それを確保するには、残業時間を減らし、飲み会などの付き合いも全てキャンセルしたい。それが当時の私の本音だった。
でも実際には、残業は努力で何とかした。しかし飲み会はほぼ全部こなしていた。
この頃、飲み会に行くと、直ぐに酔いつぶれた。皆、私が相当に酒に弱いと思ってくれて助かった。実際には、それほど弱くもなく、仕事中は体を回復させる時間だった。休日の練習で内蔵がかなり疲労しており、そのために直ぐに酔っていたと思う。

人付き合いについて
本当は飲み会とかを全面的に断る人生も選択できたが、そうしなかったのはトライアスロン仲間の付き合いがあったからだ。
実際トライアスロン仲間のおっさん達は酒豪が多く、自転車で一日みっちり丹沢の山を走って戻った時。集合場所に戻らないおっさん(クラブの支部長)がいた。何かあるのかと、ついていくと、酒屋の自販機の前で自転車を止めた。私を見て言う。
「いやーねー、ここいしか500ml缶が売ってないんだよ、おごるよ」と言って缶ビールを買っていた。
「いや結構です。自宅まで車で戻るので」

さらにクレームきそうな話だけど、奥多摩の都民の森などを走りにいき、途中で飯を食べたのだが、何時も街で燃料を補給させてくれるおっさん達が、
「ビール1本ちょうだい」「飲むよね?」と言う。
「まだ戻りが100キロはありますよ」
結局1杯ほど飲む。着いてから今度は居酒屋で飲み食いし、最後にかなり疲れた状態で自転車で20キロほど走り帰宅した。内蔵は相当ダメージを受けている。

そんなおっさん達だが、試合前日にも酒を飲ませて若い選手を潰しにかかるので、危険でもあった。
だけど、その人達をいやがる同世代の若い選手は全くいなかった。常に食事をおごってくれるし、練習アドバイスも的確で、仕事や社会ではそれなりの地位もあり影響力もある凄い人達であった。
知れば知るほど人間的な深みを持っていたし、トライアスロンと飲み会がなければ繋がることない人達だった。

自分らしさ
言いたい事が、真面目な方には嫌われる内容だが、私は若い頃は、人付き合いが下手だった。知らない場所で知らないおっさんだらけ、当然だろう。当時は対人が相当にストレスになっていたと思う。
しかし、その時点で人付き合いが苦手だとか嫌いだと言い切るのは、少し判断が早いと感じる。新しい人との出会いとか、可能性の芽を自ら摘んでいる。とは言え、付き合えばもっと嫌いになる人間も一定数いたのは確かだ。これも世渡り。

人との付き合いは、一時的な我慢と練習が必要だ。これは結婚後、妻、子供との付き合方とも通じる。そうでないと直ぐに離婚となる。人との付き合い方は苦労して学ぶ事だ。実地練習せずにはどうにもならないスキルだと言える。
「自分らしさがいい」とか、中途半端な逃げの言葉があふれているけど、
その人らしさとは、他人に見えてくるもので、自分で判断するものではない。
そんなことをうだうだ考えながら、このまま1年か、その方がストレスになるなと思ったりした。


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