見出し画像

コロナ下の今、子どもたちに何かをみつけに行ってほしい  「自分が自分であるために」(いち、お母さん)

農業にハマってしまった。
義理実家がリンゴ農家を営んでいたが、今まで全く興味が無く、手伝う事もしなかった。
何故だろう…

年明けの3月頃。知人が話を持ち出した。
「相続した鬼無里の土地を十年以上放置していて、毎年毎年、草刈りが大変なんだ。誰か使うなら、無償で貸すよ。私も使ってくれると余計な手間が省けて有り難い。」
自身が立ち上げた「子どもの居場所提供」を主とするボランティア活動で、親子で収穫体験を企画できないか考えていた矢先だった。

「一度下見に行こう。」
別のボランティアグループで知り合ったメンバーと一緒に、現地を視察しに行く事になった。
畑→田んぼ→放棄地となり、ススキ畑になっていた。
「この土地で収穫できるの?」「ちょっと無理かな…」「とりあえず、草刈りしてみて、それから考えよう!」
仲間と一緒に草刈りから始めた。しかし草刈り機が故障し、全てマンパワーでの開墾。
助けてくれた私の大切なお二人は、そこそこのお年ごろ。にもかかわらず、クワとカマを持ち、皆で力を合わせて草を刈ってみた。
途中でくじけそうになったが、わずか半日で「更地」になった。
中学生が好きな言葉「達成感」そのものである。

「これだけ汗かいて土地作ったんだから、せっかくだから何か育ててみる?なにか、手間のかからなそうなものを試しで植えてみるか。」
「ジャガイモだったらいいんじゃない?」

そして、プロジェクトが始動した。
十年以上放棄されていた土地。おまけに水田だった土地は水はけが悪く、沼地と化している。
先人の知恵を生かし工夫し、「土づくり」をしながら作業を進めた。
普段は別のボランティアをしていたり、仕事をしていたり。でも、時間があれば交替で畑を見守り育ててきた。

長い梅雨が明けた。
やっとジャガイモの収穫に辿り着いた。スーパーのカゴ2つ分。
子どもたちには、一人数個のジャガイモを渡せるだろう。

でも、私が目指している活動はそこではない。

「収穫体験」が出来る施設は、市街地付近にいくらでもある。わざわざこんなトンネル十個以上くぐらなくても。
「食育」を推進している企業もたくさんある。

私は、そもそも食材や物品の提供を主に活動していない。
子どもたちに一番伝えたい事。それはコロナ禍の前から感じていて、自身の子どもたちや関わりのある子どもにも話している。

それは、自分で「行動してみる」「考えてみる」「工夫してみる」。
その先に、喜びがあるんだよ、学びがあるんだよ、自分が成長できるんだよ。

今の子どもたちには、自発的に活動する事が減ってきている。
大人に言われた事をただこなすのではなく、自分から、行動できる人になって欲しい。
そのためには、まず大人が行動しなければいけないかな、と始めた「小さな一歩」。

コロナ禍で行動制限がある今、
「自分が自分であるために」
何かを見つけに行って欲しい。

未来ある子どもたちに。


画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?