見出し画像

中々な人生

とことん下手なものもなければとことん上手いものもない。どこにでもいるような人間だ。何もかもやり切ることはできない。消しゴムを使い切ったことはない。もちろん鉛筆も同じだ。課題には全力で挑むことはするが、どうにも続かない。何か理由をつけてやらない理由を探している。私の中に残るのは言い訳の仕方と、屁理屈、責任転嫁なんかで私は悪くないと信じて生きてきた。そうでなければ壊れてしまうから。誰かが手を差し伸べて私を慰めてくれる。だから弱音を吐き続けるだけで楽な方向に事が進む。そう信じてきた。

今、地球に私ひとりポツンと置いて行かれた。滅ぼした訳ではない。他の人間が皆他の惑星に避難した。要するに留守番だ。居心地が良い。他の誰もいない。誰も見ていない。誰も私を貶すこともない。誰も私を陥れることもない。誰も私をバカにすることもない。誰も私を認めることもない。私は留守番を最ごまでやり切ることはできなかった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?