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「眠って見る夢」が「本来の夢」

 現代という時代、「夢」という言葉は「将来実現したい願い」を意味することが多いようです。
 実際、1990年代の『朝日新聞』の記事に記された「夢」の意味を総ざらいしたところ、「夢」という言葉の95%が「将来実現したい願い」の意味で使われていました。

 でも、「本来の夢」は「眠っているときに見る幻」のはずです。その「夢」とは一体、何なのでしょうか。
 あらためて簡単に捉え直しておきましょう。
 
 たいていの健康な人は毎晩、4、5回に分けて90分ぐらいは夢を見ているようです。
 最初は、寝入りばなの「うとうと」が本格的な眠りに移るころ、色のついた光や幾何学模様が現れます。そのうちに、人の顔、空を真っ赤に染めて沈む夕陽、燦々と陽の光が降り注ぐ林や野原が見えたりするようになります。

 その後、眠りは深くなったり、浅くなったり……。やがて筋肉がゆるんで、体は動かないのに、眼球だけが急速に動く時期がやってくる。
 そんな眠りを「REM(rapid eye movement:急速眼球運動)睡眠」といいます。このとき、人は夢を見るのです。

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