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小さな思い出 夏の旅

  そうだ、京都行こう

 キャンペーンの謳い文句とは関係なく、時々そう思うことがある。7月の連休は一年ぶりに関西を回った。暑い旅となった。

 奈良は少し風があって晴れた空の下でも歩きやすかった。猿沢の池は澱んで見えたけれど静かな佇まい。青空も雲も映っている。思いの外きれいな写真が撮れてうれしい🌱

興福寺の五重の塔も一年ぶりだ。空のきれいな日だった。

 京都はとにかく暑かった。でも鴨川の水が見たこともないくらいに澄んで美しかった。飛び石の途中で足を水につけて涼んでいる人もいた。もう少し時間があったらやってみたかったな、冷たい水に足を浸したら気持ちよかっただろうなぁ。

 水のある風景はいい。どんなに暑い日でも川のそばは風も気持ちがいいし、生命の源を感じる。賑やかな街を流れてこれほど清らかなのはなぜだろう。ずっと見ていたい気持ちだった。

 日陰にいる親鳥と違い、コガモは日向をトコトコ歩いていた。

 そのまま歩いて三条の方へ。祇園祭の山鉾巡行を見ようと思ったのだ。人、人、人!ものすごい人でごった返していた。こういうとき、小さく生まれて損だなぁと思う。しばらく待った。長かった。人々に動きがあり、音が聞こえ始めた。よく手を伸ばして、長刀鉾を撮影。

 美しい。青空に映えて素晴らしい鉾だった。本物の持つ迫力、音、人の熱気は言葉にならないほどだった。目を閉じると、コンコンチキチキンコンチキチキン…が聞こえてくる。

 小さな旅だったけれど、心に深く刻まれる旅となった。暑かった。でも空も水も緑もみんなとても清々しくて、心洗われるようだった。また行きたいな…🌱

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