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【読書・エコ】SDGsの不都合な真実

本当にやりたい事を模索中のこりんです。
関心のある、地球環境関連の本を少しずつ読み、感想を綴っています。

本の要約

キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志氏を中心に、元官僚、ジャーナリスト、工学博士、大学教授らによる本。
ただ、それぞれの章を各著者が自由に書いているため、内容が被っていたり、「その対応策を著者同士で話せば、生産的な議論ができるんじゃないの?」🙁といったもどかしい気持ちになったりも。より具体的かつ生産的な議論がされているといいのに…という点は惜しいところ。

自分が気になったポイントは以下。

▼気候危機説は、国や組織により見解が違う
(著者やアメリカ共和党はフェイクという認識)

▼再生可能エネルギーに移行すると、さまざまな問題が起こる。
例:
┌価格が上がり経済が悪化
┌中国等、考えの合わない国への依存度が高まる
┌サイバー攻撃のリスクが高まる
┌別のSDGsの問題が浮上する(ウィグル自治区の強制労働問題など)
┌太陽光発電は事業ハードルが低く、事故の際に補償できない、不正が行われやすい等が起こる
┌太陽光パネルの寿命による「パネル廃棄の2040年問題」発生

▼脱炭素は中国の一人勝ち

▼グリーンウォッシュやESG投資など、SDGsが金儲けの手段になりつつある

▼EV(電気自動車)も課題だらけ
例:
┌充電時間が長い
┌材料不足
┌価格が高い
┌バッテリー製造時に多量のCO2排出

▼炭素税を導入すると、企業が海外に逃げる

【この本のがっかりポイント】

▼気候危機説を信じるかフェイクと考えるのかによって議論が大きく変わるのに、著者がフェイクとする根拠がろくに書かれておらず、著者がネットに挙げている根拠も説得力に乏しい。

▼本全体として「日本経済が大事なので、それを損なうSDGsはいかがなものか?!というスタンス。特に中国や韓国が台頭してくるのがよっぽど嫌なんだな…と思わせる文が多い(笑)嫌いな国を排除したいが為に、結論ありきで、理由を後付けしてる感も。
似た話で、「EV車シフトにより雇用が減る」とあったが、個人的には雇用のために環境を犠牲にするのは違う気がする。環境や今生きている人の為になることをする=価値を生み出す=働く事だと思うので、価値の低いものを無理やり維持してもいずれ終わりが来ると思う。

▼「海洋プラ問題を引き起こしているのはほぼ海外で、日本はきちんと処理して海には捨ててないから関係ない」とあったが、日本は長らく廃プラを海外に輸出し、その先で質が悪いプラが埋め立てられたり海に流されたりしている。
それに、先日も大阪湾で大量のプラごみが発見されているし、「海洋ごみは関係ない」なんて言えないはず。

【この本のいいね!ポイント】

▼自分が知らなかった事実がとにかく盛りだくさんで、メモしまくり!
少なくとも「再生可能エネルギー万歳🙌」「燃料電池万歳🙌」と言える状況ではなく、知られていない大きいデメリットがある事、SDGsもすでに金儲けに利用されている事などが知れた。
例え儲けている人がいたとしても、結果的に地球や人類の寿命が延びるなら、めくじら立てなくてもいいじゃん、と個人的には思っちゃいますが。

次にやること

環境問題に力を入れてる企業への投資などを考えていたが、見せかけのSDGs=SDGsウォッシュには気をつけたい。
また、メディアの情報を鵜呑みにしてる自分に気付けたので、やはり根拠をよく調べ、せっかく加入している環境コミュニティの仲間とも議論し、自分がやろうとしている事の方向性が合ってるのか、擦り合わせながら行動したい。

以上、長文を読んでくれてありがとうです🙇‍♀️

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