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新型コロナウィルス感染症に関する著書

新型コロナウィルス感染症に関する著書をいくつか読んでみました。
それらについてご紹介していきたいと思います。


※私はワクチンを打つ、打たないに関しては、いろいろな情報をご自身で得られ、それから判断してご自身が打つと判断したらそれも良し、打たないと判断してもそれも良し、と思っています。(ワクチン接種は強制ベースのモノではなく、あくまで要請ベースですので周囲の意見に影響されることなくご自身の信じるところで行動していかれるのが一番だと考えています)
ご自身の知識のアップデートと今後の行動の参考にしていただければ幸いです。


・新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実

著者の一人はウィルス免疫学が専門でワクチンの事についても非常に深く、簡潔に説明しています。
PCR検査についての考え方、感度・特異度の問題についてもしっかり解説しており非常に良いと思います。
ワクチンがどうして効くのかと言うところもかなりわかりやすく書いています。後述の宮坂氏の著作の前にこれを読んでいると宮坂氏の著作を読むと更に理解が深まると思います。



・ちゃんと知りたい!新型コロナの科学 靭ルは「未知のウィルス」にどこまで迫っているか



日経サイエンスの記事をまとめたモノ。
日経サイエンスの記者がまとめたモノで、感染所の歴史や免疫の不活化についても非常によく分かる説明をしていました。
ざっと全体を知るためには非常に良い本だと思いました。

・新型コロナウィルス感染記

ライターの著者が実際にコロナウィルスにかかった。そのときの手記です。
非常にコンパクトな本だった。あっという間に読み終えてしまった。氏は、持病として糖尿病・高血圧・高脂血症がある。更に睡眠時無呼吸症候群でいびき防止用の呼吸器を睡眠中にをつけているとのこと。
そのような人でも、軽症でいける場合もあるのだろう。氏はおそらく今年2月の感染なのでα株の可能性が高いと考えました。今かかるとすればΔ株。これならもう少し症状がきつく出てもおかしくないのではないかとも思いました。
氏は胸部CTでの所見が全くなかったようだがCT上所見が出ると言うことはおそらく酸素飽和度も低下するわけで、その場合は中等症以上になると言うことだろうと思います。
この著書を読んで一番つらかったのが、周囲に迷惑をかけてしまうと言うこと。
氏の場合は妻(歯科衛生士)と実母との3人暮らしでゾーニングとしてもばらけている状態たっだので、飛び火感染は防げたのかもしれないと考えました。
しかし濃厚接触者になるので、最後に接触してから14日間は自宅待機になるのでかなり大変なことになってしまう。更に自分が感染していないにも関わらず仕事を休んだり、色々言われたり、陰性証明を取ってこいと言われたり(歯科医院でも言われたらしい…これには少しびっくりした)、メンタルもかなり傷つきそうなことがいっぱいありました。
そんな中でやはりネットはうまく使うと非常によさそう。面会の代わりにLINEのビデオ電話とか、ネットとかできるとかなり安心するとのことでした。

かなり考えさせられる内容でした。




・もうだまされない 新型コロナの大誤解

仙台医療センターのウィルスセンター長の著作。

図解も多く結構するっと読めます。

氏の主張としては
・正しく恐れる。恐れすぎはいけない。
・マスク正しく着用する事が重要。
・現在行われているパーティションなどの効果はしっかりとした前提を守ればあるが守っていなければ懐疑的
・ウィルスは最終的には(マクロ的には)弱毒化していく。ミクロ的には強毒化・弱毒化をぶり返しながらマクロ的な方向に行く。
・富岳などでの研究で飛沫の飛び散り方を見ているが、あのような飛び散り方は普通はしない。(無風状態での観察などかなり条件が単純化されていて実際の環境とは乖離している)
飛沫がドットとして表現されているがその中に活性型のウィルスがいてもそれほどの数ではないことに留意が必要、という意見には目を見開かされました。

3蜜を避ける行動をとり続けるのが一番大事だと言うことだろうというのが結論だと思います。
3蜜を避けるようにして換気をするようにしたら今のような飲食店への規制はいらないのでは?との提言もありました。
正しく恐れると言うことは大事だと思います。

・新型コロナワクチン 本当の「真実」

免疫学で有名な宮坂教授の著作。
この本では新型コロナウィルスに対するワクチン(mRNAワクチンやDNAワクチン)についてそのメカニズム等を詳しく解説しています。
これらワクチンのメカニズムを理解するには免疫系がどう応答するかについての理解が必須です。これについても、わかりやすくかつかなり丁寧に解説されています。
※昔大学で免疫学の講義は受けたのですが、その頃から比べて分かってきたことが非常に多いようです。びっくりしました。そして自分の知識のアップデートができました。
報道する側の人たちの不勉強が目につきます。
海外であれば免疫の話や遺伝子の話が専門家の話を聞くだけですぐに理解できるレベルのある程度イケてるジャーナリストがうじゃうじゃいるのだが日本には皆無の模様。そしてやはりワイドショーなどのセンセーショナルな話題がほしい人たちが多すぎると言うことも書いてありました。
一般民衆のリテラシーを破壊しているのは報道やワイドショーなのだというのが浮き彫りになりました。
ただ少し気になるのはワクチンの効能の数値を提示するときに「○○%“も”」など数値を少し強調するような書き方をしているような気がするところがありました。少し読んでいて引っかかってしまいました。
著書を読んでいると先はあまり暗くなさそうな感じがする。ワクチンのほか抗体療法も出てきている。これからもしばらく我慢が必要だが夜明けは近いと感じました。

以上の5冊が私が読んだ中では出色と思われる著作でした。

読書した上で感じたのは以下のことです。

・テレビのワイドショーのようにセンセーショナルではないので本で読んだ方が自分で考える時間が取れたり、分からないから何回かその部分を読み直したり、図表があったりするとそれをゆっくりと眺める(本なので時間制限がないので納得いくまで眺められます)事ができます。
・読後に色々と考えたり、そこで疑問に感じたことは更に関連する書籍を購入して読むことができます。
・主体的に判断するには、立ち止まって少し考える必要があると思います。そういう速度感に読書というのは我々に寄り添ってくれる感じをすごく受けました。



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