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転職絶叫マシン

転職にはパワーがいる。
何度してもあれだけは二度としたくないと思うほど、とにかく大量のエネルギーが必要なのが転職だと思う。
そう思いながら3度の転職を経験しているのだが・・・

いや、ほんっとキッツイねんて。
まず、辞めるのにパワーがいる。
これは恐らくどなたでも少なからず同じだと思う。
さすがに3度も転職すると、自分が抜けたとて組織はなんとでもなるということは想像できるようになったが、とにかくタイミングがむつかしい。
どうせ自分の後任が「引き継ぎしまーす」なんて気の利いたタイミングで来るはずもないので、いなくなってもしばらく問題のない体制づくりから始めるもんだから、いつもよりかなり忙しく、自分の中のリミット管理に全集中が必要になる。(同僚からやる気になってると誤解を受けることさえある)
しかも、退職理由は結構自分にとって仕方ない理由なだけで、会社が嫌いなわけでも、仲間が嫌いなわけでもないから、どこかただの自分のわがままを押し通しているだけじゃない?みたいな変な自責の念も絡んでくるから気持ちの整理もつかず、いろいろぐちゃぐちゃになる。で、それを悟られないようにタスクを進めるのにまた疲れる。

実際には会社に残る人の方が今の生活を続けるだけなもので、一瞬大変になっても落ち着くのにそんなに時間はかからないはずで、次の居場所を開拓しないといけない自分の方がよほど大変なはずなのだが、そんな冷静な判断もどこ吹く風である。
それでも最終勤務日の翌日は何か言葉にできない自由な感情に包まれるが、それまでは何度も「俺本当に辞めるのかなぁ?」と自問自答する。だって辞めなければ楽だもの。
これも転職した人なら誰でも一度は思ったことがあるのではなかろうか。

そうして退職という一大イベントを進めると同時に下手したら転職活動もしないといけないわけですが、これがまた時間がないんですわ。
実際やってみると驚きます。今でこそZOOMで面接とかできますけど、コロナ前なんて、体調不良の半日休みに帰ったこともない実家帰省に、時間を作る嘘のオンパレードです。
で、面接一つにしたって今の会社で考えてることと、転職のために考えることの頭のスイッチの切り替えがまぁ大変!初めて転職した時、この大変さに驚愕w(面接した1時間後に普通の顔して働くの大変ですからw)
気を抜いたら転職のこと考えてて、今の仕事にぬけが出たり、自分の脳のCPU不足を如実に感じ始める。もちろん面接の準備だって、満足に時間が取れたことの方が少ないってもんですよ。
なのにエージェントは自分の稼ぎのためにこっちの都合も聞かずに急かしてくるだけだし、一つ一つの大事な判断の時間もとにかく取れないので、これでよかったのかなぁ?って不安がさらに重くのしかかる。
そんなこんなでやっと転職が決まりました!ってなると、今度は社会保険移行に雇用保険番号に年金番号に、知らんしって手続きに振り回され、社宅退去の期日は迫り、めんどくさい引っ越しに転居手続き、振り向けば入社書類に退職金申請書に、すべてやってくれていた総務部の苦労に感謝の念を密かに抱く始末。
そして実は心底疲れ切っているのだが、そんな自分を出すわけにもいかず全力の笑顔で未来を語る入社式。新卒と違って「即戦力」なんて期待だけはひしひしと感じるものだから、こっちも元気全力でアプローチしないといけないわけです。もちろんそんな裏事実を察してもらえるわけもなく、全力疾走を余儀なくされる日々がノータイムでスタートするんですが、ここで最初に仕事をする上司との歯車が合わなかったときは結構つらい。
ワイ正直半年続くんかいな?くらい普通に考える。
そして、自分の雰囲気ってどんなだったっけ?ってくらいの自己崩壊と共生しながら、次の会社での自分のアイデンティティと、居場所を同時にこさえなければならないわけですが、これまた転職したことないプロパーの皆さんには絶対わからない状況に独りぼっちなもんですから、自分で解決するしかなく、とにかく大変なのだ。

そりゃ辞める時には周りのみんなは、次の仕事が見つかってうらやましいとか、あなたならどこにいっても大丈夫でしょ?とかリップサービスはすごいですけど、じゃ、転職してみてごらんなさいって、体感で5歳は老けるってもんですよ。
毎回ここを最後の仕事にしたいと思ってますよ、もちろん現職も含めて。

転職ってホントに大変。転職ってホントにパワーいる。できれば二度とやりたいと思わない。ほんとあのギリギリな感じのドキドキ感がたまらない。ほんとあの全力を出さなきゃいけない状況にやるしかないと追い込まれる感覚、目まぐるしく変わる景色に必死についていく感覚!きっつい絶叫マシンに乗ってるかのようなドキドキ感!

ん?

いやぁ、あのギリギリ感・・・嫌だけど・・・
もう一回乗ってみたい気持ちがどこか残る、ちょっとクセになる感じ・・・・

転職絶叫マシン

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