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【参考】保育政策に関する堺市長候補の見解

 大阪府内で人口・面積とも第二の都市・堺市で、6月9日投票の市長選挙が行われています。

 「吹田と直接関係ないじゃないか?」と思われる読者さんもいらっしゃるかもしれませんが、子育て世代に関心の高い保育行政は、選挙の結果や近隣する他市の施策などに影響を受けます。
 例えば、大阪市は2013年度から保育士の配置基準を改悪(1歳児5対1→6対1に)しましたが、隣接する吹田市も同年度に配置基準(1歳児4対1→5対1、3歳児13対1→20対1に)を改悪しています。

 堺市は現在、1歳児は子ども5人につき、保育士1人の配置になるように市が独自補助をしています。これは国の定める基準は、あくまで「最低基準」でしかないという観点から、子どもの命と安全を守るための施策ですが、大きな都市で行われている独自の施策は他市の施策にも参考となります。

 市長選挙に立候補している方々に見解を尋ねた結果を堺保育連がまとめている資料がわかりやすかったので、以下に紹介させていただきます。

(「公開質問状の回答と保育連の見解 2019年6月」より回答部分を引用)

Q1.大阪市が待機児童解消のために1歳児クラスの配置基準を5対1から、6対1にしたことについて子どもの安全と保育の水準を守っていく立場としてどうお考えでしょうか?

(無所属・野村ともあき候補の回答)
たとえ待機児童対策のためとはいえ、保育の質は守っていかなければならないものです。6対1はあくまでも厚生労働省の設定した最低基準であり、堺市独自の質向上のための取り組みは、今後も維持していきます。保育の量の問題(待機児童対策)と、質の問題は、どちらかを選ぶのではなく、タイヤの両輪のように進めるべきで、それをするのが行政・政治の務めです。
(大阪維新の会・永藤ひでき候補の回答)
都市部で特有の待機児童問題の解消に向けて、保育士の確保や保育所の設置等受け入れ環境の整備が欠かせない。指摘の、大阪市における配置基準の変更は、あくまで国が定めた基準の範囲内であり、このことが即座に保育の質が悪化するとは判断できない。また、大阪市と堺市では、子育て環境や保護者のニーズ、都市として抱える課題も異なることから、他市の施策評価は軽々に行えず、それぞれの自治体に即した対応が必要だ。

Q2.保育の質や水準は子どもたちの命や安全を守るうえでとても重要です。堺市が認定こども園(分園)・小規模保育事業所A型など、保育の質や水準を守りながら、待機児解消をされたことが一定の効果を出していると推測されますが、今後どのような方向で保育の質や水準を守りながらの待機児解消を考えられていますか?

(無所属・野村ともあき候補の回答)
保育の量を増やす上でネックになってきたのが、保育士不足と、保育所の適地不足です。保育士不足の解消には、保育士の処遇改善が不可欠です。一義的には国が取り組むべき課題ではあるものの、神戸市など、自治体独自の取り組みも始まっており、堺市もそのようにすべきと考えますし、そうした動きが広がることで、国も動く契機となるでしょう。適地不足に対しては、未利用市有地の活用などを進めていきます。
(大阪維新の会・永藤ひでき候補の回答)
先日公表された平成31年4月1日現在の待機児は58名と対前年度比較でも同水準(3人減)で推移しており、堺市における待機児解消は喫緊の課題である。行政施設の活用等徹底した規制緩和によるハード面における受入態勢の拡充を行うとともに、保育士の確保に向けて、給与等をはじめとした職場環境の改善を図りながら、保育士が働きやすいようソフト面でのサポートの在り方も検討したい。

Q3.堺市では現在、所得や年齢に関わらず第3子の保育料を完全無償化しました。続いて、第2子も4・5歳児の保育料の無償化が進んでいます。今後の保護者の保育料の負担軽減についてはどのようにお考えでしょうか?

(無所属・野村ともあき候補の回答)
第2子の完全無償化のロードマップが、前市長のもとに示されています。これに期待する市民も少なくなく、踏襲していきます。国の無償化策と組み合わせれば、無償化の予定のない領域は、第1子の0・1・2歳のみとなります。この領域の無償化については、限られた子育て関連予算の中で、保育士の処遇改善や、学童保育の負担軽減、中学校給食などの施策との優先順位をつけながら、慎重に検討して参ります。
(大阪維新の会・永藤ひでき候補の回答)
大阪維新の会として、これまで幼児教育の無償化を掲げてきた。堺市における保育料の無償化は、大阪維新の会が目指す方向性で一致しており、一定評価できる。本年10月からは国でも無償化がスタートし、大阪維新の会がここ大阪で実施した施策が全国的な広がりとなったことは素直に嬉しい。親の所得水準に関わらず、等しく教育を受ける機会の提供が大阪維新の会の理念であり、今後、無償化の拡大に向けて取り組んで行く。

〔引用者注〕堺市では多子世帯の完全保育料無償化であり、大阪市での幼児教育・保育の無償化は、実際は教育部分しか無償にならず保育料を半分支払っている。

Q4.保育士の人材確保の困難さが社会問題となっています。低賃金・長時間過密労働・責任の重さにより働きたくても働き続けられないという現状です。大阪市は橋下市長時代に保育士の給与カットをされ保育士不足が深刻になっています。そのことから、今後の堺市の保育士人材確保についてどのようにお考えですか?

(無所属・野村ともあき候補の回答)
先に述べた通り、保育士の人材確保は喫緊の課題で、保育士の処遇改善は不可欠と捉えています。国の取り組みがなかなか進まない中、他市の例も参考にしながら、堺市独自の処遇改善を進めていきたいと考えます。また、保育士のワークライフバランス、の推進を図るためにも、朝夕の短時間スタッフへの補助など、かゆいところに手の届く現場支援を進めて参ります。
(大阪維新の会・永藤ひでき候補の回答)
待機児解消の大前提は受入側の環境整備が大きく影響する。施設の開所等ハード整備と合わせ、そこで働く保育士の待遇改善が欠かせない。しかしながら、待遇改善=給与の改善、にとどまらず、保育士の人材確保に向けては、複合的な要因が絡み合っており、給与面のみならず、職場・労働環境等福利厚生面での充実も図る必要がある。総合的な改善策を検討・実施し、保育士の人材確保に取り組んでいきたい。

Q5.1~4の項目の他に、堺市が子育てしやすい街として発展していくために考えておられる政策をお教えください。

(無所属・野村ともあき候補の回答)
昨今の子育て支援は、さもすればバラマキとも言える経済的負担軽減策に、傾斜していたきらいがあります。それも大事ですが、より大事なのは、保護者ではなく、子どもです。虐待や貧困など、本当に厳しい状況に置かれた子ども(市民)に手を差し伸べるのが、本来の公共の役割と捉えています。虐待防止や、貧困の連鎖を止める取り組みを積極的に進めて参ります。
(大阪維新の会・永藤ひでき候補の回答)
基礎学力の向上をはじめ、グローバル社会で活躍できる人材育成として、英語教育の充実やICT教育に力を入れるとともに、中学校給食の全員実施によるバランスの取れた食事を提供し、働く親のサポートを実施していきたい。また、気軽に読書に触れ合うことができる環境整備として、民間のノウハウを生かした、誰もが利用したくなるような、地域の拠点となる図書館整備を推進する。

※NHKから国民を守る党の立花孝志候補からは、回答はなかったとのことです。

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保育園に通う子どもを育てながらあくせく働く。結婚を機に吹田市に引っ越してきて12年。得意料理はオムライス。歴女。吹田市政に関する情報を発信しています。 2019吹田市長選・市議選の情報サイトはこちら⇒https://vote-suita.com/
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