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韓国語を勉強したきっかけ⑥

就職してから3年は本当にキツかった。そもそも就職活動の段階からやり方を間違えていたのだけれど。入社した会社での仕事は完全に私の能力に見合っていない・適性がない・この業界に興味がない。キツくないわけがない。

特に1年目は出社前の研修とその準備でほとんど眠れず、休日は仕事に関する勉強や仕事の準備。自分に合っていない仕事なので何をやってもうまくいかず。興味もない仕事なのでやりがいも見いだせず。職場での人間関係も最悪。それに加え知らない土地での慣れない一人暮らし。帰り道に泣かない日の方が少なかった。そんな泥みたいな生活を、カッコ悪い自分を変えたかった。だから仕事が得意になるようにとことん努力して、仕事が好きになるように自分に暗示をかけて、どんなに些細なことでもヤリガイとやらを見出して。とにかくがむしゃらに生きる日々。

そんな日々を過ごしているうちに、韓国語が大好きだった気持ちはどこかへ行ってしまったのです。「行ってしまった」というより「自分で遠ざけていた」が正しいのかもしれない。大好きな韓国語に一度触れてしまえば、二度と現実に戻ってこれなくなりそうで。韓国語を勉強したい気持ちと現実でやらなければならいないことの間で胸を痛めるのが怖くて。

いつしか私は「仕事だけをする世界」をぐるぐると回り続け、抜け出せなくなっていました。仕事に疲弊して視野がどんどん狭くなる。韓国語が好きだったことを自分の中から消して。実家から持ってきたお気に入りの単語帳は見えないところに隠して。留学での思い出も心の奥底に閉じ込めて。好きなものに触れると絶対に辛くなってしまうから。


苦手で嫌いな仕事に自分を縛り付けていると、そのうちご飯を食べるのも面倒になって、体重は10kg近く落ちてしまいました。過換気性症候群にもなってしまい、血尿が出る日もあって。たまに会う家族にはガリガリになって元気のなくなった私を見て本気で心配されて。健康だけが取り柄だった私が、たったの1年でこんなふうになってしまうなんて自分が自分でないみたいでした。自分がどんな姿になったとしても仕事は無くならないわけで。こんな状態でも無遅刻無欠勤。ここまでくると自分でも何を考えているのか分からなくなっているほどでした。

韓国語にも全く触れず、地獄のような日々を3年ほど経過した頃、転機が訪れました。結婚を機に、仕事を辞められることになったのです。旦那が、生活の心配はしなくていいから仕事は私の自由にしていいよと言ってくれました。ということで私は勤めていた会社を辞めることに。


ところが会社に退職を相談したところ、思いがけず違う部署への異動を提案されました。勤務時間フレックス。残業ほぼ無し。公休+10日。勤務日程や時間が縛られないので有給ガンガン使える。最寄駅から一駅で通勤時間大幅削減。一人で黙々と事務作業する時間が多いので人間関係で悩むこともなさそう。業務時間外に仕事に関する下準備も必要ない。これまでと比べると超高待遇。それでいて給料は下がらないと。それは私の3年間の働きぶりを評価したうえで用意してくれた新しい道でした。


退職する気満々でしたが予想外の形で引き止められ…退職は一旦保留。もちろん辞めることも出来ましたが、専業主婦になる前に一旦新しい部署で働いてみることに決めました。

そしてさらに決めたことがもうひとつ。

気持ちと時間に余裕が出来たら、久しぶりに、自分の好きなことに向き合いたい。

もう一度、韓国語の勉強を始めてみよう。


こうして韓国語の勉強を再スタートさせました。気付けば韓国語を休憩して3年、社会人4年目になっていました。


つづく


こうやって振り返ってみると旦那と出会ってなかったら韓国語の勉強再開できてなかったかもなぁ。改めて感謝を伝えようと思いました。

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