逝ってしまった君へ 感想その2

大学時代の浅野さんが、恋人の"君"とお別れをされた話の冒頭を"既視感あるなぁ"と思っていたら、"ひだまりゼリー"で語られていた事か!と、色々思い出しました。
久々に"ひだまりゼリー"も読んでみよう。



"君"が住んでいる家を見た時の浅野さんを見て終始笑いをこらえていたり、手品を"もう一回やってみて"と言う浅野さんに"いいよ、何度でも"と披露したり、英語習得の方法を教えてと何度も言う浅野さんに苦笑いしながらも根気強く教えたり……。
いや、"君"さん!アニメキャラかってくらい理想的過ぎる!("ロミオの青い空"のアルフレッドみたいな方だな…。)


本書を読むと"君"だけじゃなく浅野さんの他のご友人も、理路整然で浅野さんに似た方々だなぁと思いました。



それと、読んでいて"カナさん"のお気持ちに感情移入して中々読み進められませんでした。
また、告別式に参加出来なかった方達のお気持ちも考えるとつらく悲しいだろうなと…。
私だったら"友人だけど選ばれなかった"と悲しみが倍になりそうです。



水商売の話では、だからちょいちょい"義理チョコ=ワイシャツデー"という喩えを使われていたんだなぁと納得。



本書に出てきた"さよならCOLOR"という歌は調べたら本当にある歌なんですね。
"SUPER BUTTER DOG"というバンドさんの歌らしく、私は"君"の自作の歌かと思っていたので驚きました。





そして、この本の感想で一番書きたかった事があります。

それは、読んでいて堀江由衣さんの"この町の丘から"が頭から離れなかった事です。

浅野さん作詞、"シゲ"さんこと大川茂伸さん作曲のこの歌は、あくまでも"堀江由衣さんへの提供曲"でほっちゃんに似合う歌ではあるのですが、なんだか"君の事があった後の心情"に聴こえるのです。

普遍的で誰のどんな出来事にも当てはまって共感出来る詞だと思うのですが、本書を読んだ後だとアニメでいうこの本のEDテーマみたいだなぁと思いました。

本書を読んでいて途中からそう思っていたのですが、あとがきで"君のお墓が見晴らしのいい丘の一角にある"と書かれていて、"やっぱりこの町の丘からだ!"と勝手に確信したのでした。

本書は読んだけどこの歌を知らない方はぜひこの歌を、歌は知っているけど本書を読んだ事がない方はこの本をぜひ…!

因みに私はこの歌がほっちゃんソングで一番好きですし、本書を読んだ後、物凄く聴きたくなります。




感想を書くのに1年かかってしまいましたが、やっとまとめられた…!

浅野さん、出来事が出来事なのでこう言うのは傷つけてしまうかも知れませんが、素敵な本をありがとうございます!

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