見出し画像

Waiveどうでしょう。

去年行ったライブの本数をカウントしていたところ、DaizyStripperが4本、FEST VAINQUEURが3本、vistlipとwyseがそれぞれ2本。あと貴族様への謁見と、mitsuくんのバースデーと、彩冷えるの渋公の振替公演。うん、ご時世変われど割合的には何も変わっていない。解散中のWaiveに3回行ったということを除けば。なんでベルマーレの試合を現地で観戦した数と、解散中のバンドのライブに行った本数が同じなんだろう、不思議だなあ。

Waiveは解散中。彼らのことを知らない人にはクエスチョンマークの大洪水だろうけれど、これはもう「ピサの斜塔が傾いている」「横浜駅は未完成の迷宮」「池袋の東は西武で西東武」と同じぐらい「あれはああいうものだから」という話で、いちいち「なんでやねん」を発動するのを無粋に感じるぐらいには、もはや日常になっている。そもそも解散中とはなんぞやという話だけど、極論解散したバンドは全部解散中なので、何もおかしくない。はず。ただ自分たちから「はいどーも、僕たち『解散中』でーす!」とM-1の出囃子と階段、ついでにスモークまで見えるような調子で言われると、何もかもがおかしな響きになるというだけだ。たぶん。

わりと「音楽を聴きに行ってるの?それともMCを聞きに行ってるの?」と言われて「両方だよ!」と言い返したこと数知れず。そして、マスクあり、声を出してはいけない「ガーリッシュマインド」は、息の行き場所がないので、けっこうしんどい。

イントロを聴いただけで体が勝手にフリを思い出す曲があるって、素敵なことですね。

彼らを見ていると、活動中だろうが解散中だろうが、ただただ我が道を行っているなあと。別に世間一般における「これが普通」にケンカを売っているわけでもなく、自分たちが変人だと声高に主張するわけでもなく、結果として珍道中を繰り広げているのだ。ライブに行けば、田澤さんはただただ歌が上手いし、淳さんの大人の魅力にノックアウトされるし、ニノカタさんの生存確認もできるし、善徳さんの抱腹絶倒MCに涙流して笑って帰ってくる。実は解散中とか活動中とか、そういうことはたいした問題ではなくて、今も昔も変わらず、こんな感じで彼らを見られることが嬉しいのかもしれない。

あと、彼らは一度「解散する」という決断を下したことをきちんと背負ったうえで、今この時、目の前にいる人たちときちんと向き合える人たちだというのも大きいなあと。美化するわけでもなく、否定するわけでもなく、過去は過去として今を生きて明日をつくる。それが実は一番険しい道だと気づいたのは、こちらもいい大人になってからだ。要はつい最近。そして、解散中のバンドが言う「明日」ってなんぞ(深く考えてはいけない)

しかし、個々の活動を眺めつつ、集結したときには拍手喝采し、その珍道中を見届けて、ひたすら爆笑したあとで「じゃあまたいつかどこかで、元気で会いましょう」というのは、なんというか「水曜どうでしょう」のような味わいになってきているような。あの番組も、なかなか珍味ですしね。

楽しい思い出も、悲しい記憶も踏まえたうえで、今日もなんとか生きています。それでいいんだと思えるぐらいには、私も大人になったらしい。そんなおはなし。

てかこの映像が17年前ということは解散してから(これ以上言うな話が終わらなくなるぞ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?