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コーディネーターを15年やってきて、大切にしていることをまとめてみた

京都市から宮崎県延岡市に引っ越して3年半が経ちます。
知り合いが一人もいない町に相方の仕事の都合で二人で引っ越してきました。

突然ですが、数字です。

こちらは、3年半で主催・登壇したイベントや取り組みに参加・協力してくださった方の数をカウントしたものです。
数えてみたら沢山でびっくり嬉しい。

なんのコネもなく、仕事でやっているわけでもない。数字を追ってたわけでももちろんありません。
ワクワクとかおもしろいとか、有機的なつながりの中でうまれてきた繋がりです。

そしてコレができたのは、面白おかしい仲間や場やタイミングに恵まれたことなどがあるのですが、「コーディネーター」として長く仕事してきたのがベースにあると思います。

私は、京都市にいる間、市役所で「京都市まちづくりアドバイザー」を6年、その後、「京都市ソーシャルイノベーション研究所」というソーシャルビジネスの中間支援機関でコーディネーターを5年、こちらにやってきてフリーランスでまちづくりやコンサルタント、コーディネーター的な動きを3年半してきました。
思えば、かれこれ15年近く、支援職・コーディネーターをしています。

先日お受けした熊本県教育庁主催の「生涯学習コーディネーター養成講座」のイベント
依頼内容は「コーディネーターとしてどんな事を大切にしてきたか話してほしい」だったので、1ヶ月ほど考えた末、このスライドを準備しました。

コーディネーターに必要なこと。これらをぐるぐる回すのが肝要

こちらをベースに、どんな事を考えながら活動をしてきたかをお届けしようと思います。お付き合いください!


1.マーケットの把握

まちづくりならその地域について知ることが大切ですし、私がコーディネーターをしていた「ソーシャルビジネス」みたいな特定の分野なら、その業界のプレイヤーや関連するフィールドについて勉強したり、俯瞰して全体像を見れるようになるのが大切です。

自分が対象とする業界や地域のざっとした大枠を最初に掴んでおくと、細部の情報をどこに入れたらいいかの引き出しが生まれて良いです。

私の延岡でのまちの全体像の把握は、まず市の基本計画を見るところからスタートしました。市役所の資料閲覧室で基本計画をチェック。(我ながら渋い)
市全体の基本計画とか、観光とか、いろんな計画書が閲覧できます。それを読むと、大体の大きな課題が掴めます。

ちなみに、延岡で印象的だったのが「道路が開通して陸の孤島から卒業した」というくだりでした。

あとはもちろん、駅の様子や、車で走ったり街を歩いたり、産業支援機関や金融機関、行政の職員さん、ご近所さん、自治会の方など、多様な方とお話して、全体像の把握と解像度の高いミクロのお話を沢山聞くのが重要です!

ポイントは「対象を好きになること」。
推しの事を知りたいのは世界共通。
好きな業界、好きなまち、好きなフィールド。すると自然に知りたくなるので、いい関係性を作りつつ、情報を得ることができると思います。
これらのマクロとミクロの情報が、何か事を起こそうといった時、マーケティングに必ず役立ちます。

2.場作りのチカラ。集まる場・学ぶ場づくり

振り返ると、15年間のコーディネーターライフで、ずーっと場作りをしてきました。
何回イベントしたのかまじで数えきれないし、本当に沢山の方に出会えましたし、トライアンドエラーだらけの日々でした。(今もだけど)

私の「集まる場づくりのチカラ」が開花したなぁと思うのは、京都市左京区で開催されている「左京朝カフェ」からですかね。
仲間と一緒にやるのが本当に楽しくて、思い出したらいい思い出しかないです。

11年前にスタートした左京朝カフェ。こちらはスピンオフイベント「左京大博覧会」のようす

場作りも、大きく分けて、つながる場と、学ぶ場の二種類を開催してるのかなぁと思います。

なぜ二種類に分けたかというと、人って、つながって、仲間をつくって、みんなでトライアンドエラーして、うまくいかないところは学んでいったら、大概のことうまくいくと思ってるからです。笑

こちらは延岡市で開催したイベント。
U35イベントは、延岡が企業発症の地である旭化成株式会社の延岡支社・地域活性化推進グループさんの全面バックアップで開催できました。こんな風に地域のことをとっても大切に思っておられる企業があるって幸せなことですね。

つながる場、U35nobeoka未来会議!2020年。コロナの合間を縫って開催
U35のスピンオフ。2021年に実施した学ぶ場イベント
最近は集い・学ぶを一緒に開催するのが好きです。こちらは2022年から。

つながる場と学ぶ場をやるうえで大切に思っていることもまとめました。

つながる場を作り続けることで風土を変えていきたいと思っていつもやっています
学ぶことで共通してブレイクスルーできそうなもの、
もしくはボトルネックが解消するものを意識してテーマ設定しています

3.コーディネート力。つなげるチカラ、つなげるチカラ

さて、ここからは「コーディネーター」という仕事から一番連想されるであろう、「つなげるチカラ」の話です。これも一筋縄ではいかないなーと思います。

例えば、ある街に、タイ料理屋さんと子ども食堂運営団体があります。
地域コーディネーターがいても、この二者を結びつけることってまずないと思います。
でも、実はこちらのタイ料理屋さん、お商売で稼いだお金でアジアに学校を建てて貧しい子どもに学ぶ場を提供することを目標に、タイ料理やさんをやっているんです。
どうですか?子ども食堂をしている代表ともしかして気が合うかも、と思いませんか?

こんなふうに、表面的なことではなく、なぜその人がそれをしているかを丁寧にお聞きすることって大切だと思います。

こういうお話をお聞きしたいなぁと思いながらお話しています

傍から見たら「何でそんなややこしいことしてるの?」って裏には大体、熱い想いがあったりします。そういうお話をお聞きするのは楽しいし、その人のことがとっても好きになります。
そして、好きな人同士をつなげるのってとっても楽しい。そんな感じでお繋ぎするようにしています。

そして、人と人をおつなぎするには、まずは自分が色んな方とつながらないと話になりません。なので、こんな事を考えています。

自分の中でしっかり言語化!

別に「私が魅力的です!」って言ってるわけじゃないです。
「友達になりたいなー」と思ってもらえるように、基本いつも機嫌よく、ポジティブに、人に好意的な関心を持てるような自分であれるよう、暮らしています。
(睡眠時間をしっかり確保するとか適度な運動をするとか栄養をとるとか、まじ大切)

こんな事を大切にしながら、人と出会って、人の間で生きて、人と人を繋いでいます。


今回、熊本県教育庁の講演会に登壇するキッカケをいただき、コーディネーターとして大切にしてきたことを改めて言語化する機会をいただけて本当に良かったなーと思います。

結構感覚的にやってきたので、言語化するのにずいぶんかかりました。
まだまだブラッシュアップできることもあると思うのですが、いったん言葉にできてスッキリしました。

そして、コーディネーターという仕事、地域の中に「好き」をたくさん見つけて深掘りし、好きと好きをつなげるとっても幸せな仕事だと改めて発見しました。

みなさまのなにかのご参考になれば嬉しいです!
スキをいただけると喜びます。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました〜。

◎近々開催イベント

非営利組織の資金調達を学ぶファンドレイジングの連続講座

宮崎県延岡市で開催している、映画を通して社会課題を考えたり人とつながるイベントです。来てね!



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