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読書感想:マンガでわかる人工知能/藤木俊明

個人的感想:AI(人工知能)の勉強はじめには分かりやすい一冊

タイトルの通り、マンガで表現されていて分かりやすいです。
各章事のストーリー仕立てになっており、出版社に務めている主人公が新しい企画として、AI(人工知能)についてまとめるというもの。一緒に住んでいる主人公の兄が人工知能の研究をしていて、大学に勤めているという現実的には中々ない設定だが、分かりやすく解説をしてくれている。

そしてマンガパートと文章での説明パートに別れており、マンガパートでの単語や解釈などの解説が入っている構成となっています。

文章だけの分厚い本を読むよりまずは慣しとしてはこの本で良かったです。
言葉的な解釈は調べればいくらでも出てくる所なので割愛ですが、
とても印象に残ったのが2カ所あったので記載しておきます。

【AIの歴史について】
詳しく書かれていた訳ではないのですが、今が第3次ブームと知って驚きました。そもそも1次ブームが1956-60年頃に起っていたというのも衝撃でした。(この時のダートマス会議でAIという言葉が生まれました)
しかし、ブーム後の冬の時代が来る理由は、毎回成果が得られずに終息する事が挙げられていました。
今回の3次ブームが起きた鍵になるのが、
①コンピューターの性能アップ
②ネット、スマホの普及とビッグデータ取得
③機械学習の進化とディープラーニングの活用
になります。今までのブームとは違い、新しい動きが見えそうな時代に入ったとワクワクさせられます。
★機械学習(特徴を指示して勉強させる)⇒
 ディープラーニング(AI自身が特徴を見つけ出す)
 +強化学習(報酬を与える)⇒
 深層強化学習(これによりプロ囲碁棋士にAIが勝つという事例が出来た)

【AIの展望について】
最後のパートにこの著者がAI界の有識者の方達とのインタビュー内容が掲載されているのですが、なるほどと思わされる考えでした。

「仕事の真ん中はAIに。その上か下、どちらに従事したいですか?」

「AIで職業を奪われる、というのはナンセンス。少子高齢化はこれからどの国でも直面する危機。それに日本が一番直面している状態で、日本こそAIやロボットを活用するロールモデルを作って海外に輸出すべきでしょう」

この見解にはハッとさせられましたね。
もちろん人によって見解などは違うと思いますが、職業奪われるとか言っているマスコミなどには呆れますね。そもそもそう言ってる人たちはどうやって少子高齢化による労働力不足を解消してくれるのでしょうか。
またAIとの共存したビジネスを展開していく上で、AIを扱う側の人間にならないといけないと強く感じさせてもらった章でした。

これからどんどんAIについての知見を増やしていきます。
その為の最初の1冊としては良かったです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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