資格いおっさん10 低圧電気取扱特別教育

note稼働以前に受けた講習について、記録します。

低圧の充電電路の敷設等の業務に係る特別教育
受講日 受講地 さいたま市(関東電気保安協会)

①勉強時間
 1日〜2日の講習

②勉強量
 200ページぐらいのテキストの内容抜粋+実技講習(保護具や点検など)

③下知識
 機械工学卒、電験3種科目合格、電気点検実務補助を少々

④講習の印象
 分かりやすい説明とビデオ映像などで全体に理解しやすい
 受講最後の確認テストも間違うことはない(特別教育なので合否に影響はない)

⑤ 資格の意義など
 電気点検の業務は勿論、電源装置類の取扱いをする現場であれば、本来は必ず受講する必要がある。
 また、電気工事士や電気主任技術者の資格を有していても、労働安全衛生法という別の法律に基づき、事業者が労働者に受講させる義務のある講習であるので、おごらず、油断せず、受講しなければならない。
 以下受講で学んだことを記す。

<安全対策>
 保護具は確実に取り付ける。例えば絶縁ゴム手袋は穴が開いていないかを確かめる。わずかな穴から水が入って感電する恐れもあるのだ。また、電気屋さんは現場用のヘルメットは絶縁タイプを選ぶべしなど、以外に気が付かないことにも気付かされる。
 検電は習慣化する。現場入りするたび、キュービクルの扉を開ける前、作業前、遮断機で絶縁した直後、とにかく検電しまくって安全確認。
 漏電遮断機は確実に使う。各種電動工具には必ず漏電遮断機を取り付ける。また、漏電遮断機自体の設置も確実に行う。
 停電はコンセントを先に、照明系統を後にする。もし末端で動力を使用していた場合、照明から先に落としてしまったら、真っ暗の状態で刃物や回転体が稼働していて非常に危険になる。

<事故事例>
色々な事故事例の紹介もあった。

① 微弱な感電でびっくりして高所転落死亡の事故
② 昼休みから戻ったら知らぬ間に誰かが復電していて
③ ペンチで充電電線切ったら100v感電で死亡の事故
④ 1年使っていなかったグラインダーを接地なしで回したら
100v感電で死亡の事故
⑤ 暗がりで普通のコンセントを繋げようとして、片方の穴だけ挿しちゃって100v感電で死亡の事故

100vは一般家庭で使っているありふれた電圧でどの事故も死亡事故、酸欠事故同様死亡率が高く、電気は本当に怖いことが分かる。

⑥ その他
 本特別教育を開催する団体は案外多いが、おっさんの経験や風聞から判断するに、電力会社や保安協会が主催するものが良いように思う。訓練用の電気設備やきちんとした保護具、それなりの映像資料や工具などの参考資材が揃っていることが理由である。
 また、上記の講習機関の中には、通常は法定で1日間の講習時間であるが、
実務を充実させた2日間の講習をしているところもある(参考後述)。
 自身は勿論、実務経験の浅い部下に受講させる場合、実務は大事である。
選べるようであれば内容のより充実した講習をお勧めしたい。
 検電、導通、手早く正確にできれば仕事も捗る。自分の工場だけならばある程度マイペースでも良いが、施工業者や点検代行の場合はよりプロでなければならない。ぜひこういった機会に実務のブラッシュアップをしておきたい。

 また、電源設備を取扱わないにしても、工場のような大きな事業所の技術職であれば、安全の意識付けのためにも受講させ、受講時の資料を毎度回覧させた方が良いだろう。電気は危険であり、一旦事故になると死亡する確率が非常に高い。また、広域停電や火災の危険もあり、より多くの人たちに、人的、経済的損失も発生する。毎年受講者を送り込んで、その資料を回覧させるなど、毎年意識を高めるに越したことはない。

参考:関東電気保安協会
https://www.kdh.or.jp/study/low.html

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