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おっさんミニ情報9 十条のからし焼き

 おっさんが興味深いと思った事象、あるいはコアな情報を提供するおっさんミニ情報。今回は東京都北区十条界隈のB級グルメ「からし焼き」について紹介する。

<肉豆腐とも麻婆とも違う第三皿>

 豚肉と豆腐を甘辛いタレで仕上げ、ネギやキュウリの千切りを盛り付けたものである。タレは恐らくだが(企業秘密なのでおっさんの舌で予想)出汁、醤油・酒・味醂、ザラメが主体で、すり潰した豆や香辛料が含まれている。これに生姜とニンニクをたっぷりと使用している。肉豆腐よりもコッテリで、麻婆豆腐よりもアッサリ。生姜焼きのような香ばしさもあって、でもいくらか優しい。

 香りは豊かで彩りも鮮烈。味が濃厚で食べ応えがありご飯も進む。学生の頃だったら夢中になって食べたであろう癖になる味。よく行く近所の町中華あたりで、ガツガツ食べたくなる中毒性のある味でもある。

 辛い系であるが、カレーライスの普通からイチ辛ぐらいの辛さで、ちょうど良い刺激。麻婆の麻(しびれ)成分もある様に思うが、ほんのりと言ったところ。
 辛いものは食欲と爽快感があるので、その面でもおすすめ。

<十条発祥で御三家もある>

 全国探せばあるかもしれないが、ひとまず十条界隈が発祥で有名である。元祖は「とん八」と呼ばれる元トンカツ屋さん。他にも、大衆酒場の「みとめ」、そして「大番」の三店舗が有名であり、御三家と呼ばれる。

 おっさんはこのうち、「大番」と「とん八」を堪能。味は少々異なるが、どちらも美味。前者はJR十条駅、後者はJR東十条駅から徒歩5分程度の立地。埼京線か京浜線か、よく使う方から踏み込むと良い。でも両駅は非常に近いので、腹ごなしに少々歩くぐらいでちょうどいいかもしれない。

 おっさんは休日の夕食に利用したが、どちらのお店も開店直後でも並ぶ可能性がある。行列ができているラーメン屋さん程ではないが、待ちが生じることは覚悟しての利用が好ましいだろう。しかし、それだけ旨いというのは間違いない様に思う。

<初めてだと躊躇するかもだが。。。>

 利用者はあくまで観た感じだが、地元民が多い様に見受けられる。無論別の街からの客もいるとは思うのだが、店主と親しそうに挨拶をする人や、明らかに家着で、利用も手慣れた感じといったお客さんが多かった。地元に愛されるというのはとてもいい傾向だと思っていて、安心できる味と品質と予想できる。
 かといって一歩踏み込んでも拒絶感は全然ない。基本はカウンターで食すことになるのだが、店舗も全体に綺麗で、居心地が良いのは保証したい。
 お値段もまずまずのところ。どちらも1,000円程度なら現在では普通だろう。大番は定食形式、とん八はからし焼きとごはんが別オーダーだが量の選択の幅が利く。無論どちらもアルコールを別に楽しめる。


とん八 メニュー

<テイクアウトもOK、家庭でも楽しめる?>

 なんとテイクアウトもできる様だった(おっさんが確認できたのは「とん八」の方)。この味を持ち帰れるというのは有難いことである。ビールに非常に合うので、1人前を2人ぐらいでつまみながら、家で別のおかずや残り物も含めて楽しむといった方法もアリだと考える。少々混み合っているので、テイクアウトを頼むと待ち時間が更にある感じだが、慣れてきたら頼んでみてもいいかも。まあ、繁盛していて大変そうなので、店舗で食べたいと個人的には思ってしまうが。

 また、タレは企業秘密ではあるのだが、以下の食品会社がレシピとともに対応するタレの素を販売している。

 原材料を見ると、なるほどゴマが入っているのか。食べたときにおっさんは豆類を想起したが、あの味は確かに、ゴマをすり潰したものかもしれないなと再考するところである。

 外食というのは、自宅で作るのが手間か、再現が難しい物程価値が高いと感じるのはおっさんだけだろうか。十条のからし焼きは正にそのカテゴリに入る外食だと思っていて、故に価値を感じている。
 おっさんは都内在住で池袋周辺にいることが多いので、また何度も寄りたいと思っている。


とん八 外観

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