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月夜のこぼれ話 〜コトバノまほう・谷川俊太郎〜


FM愛媛の「コトバノまほう」というラジオ番組がある。(毎週日曜日、朝7:00からの放送)
わたしはかなり好きなラジオ番組で、「最近、なんか面白いラジオある?」と聞かれたら、又吉さんの「あとは寝るだけの時間(NHKラジオ)」の次にオススメしたいくらい好きだ。
(ただ、今のところ「最近、なんか面白いラジオある?」と聞かれたことはない。)

“まじめなコトバプロジェクト“
ショートショート作家の田丸正智さんと
日本語を操るプロフェッショナル達が語る
“コトバのちから“
一緒にコトバトレーニングしませんか?
FM愛媛 コトバノまほう

わたしがこの番組を知ったきっかけは、又吉さんがゲストで出演されるという事をSNSで知ったことからで、どんな番組なのだろうと調べてみたところ
月に1回、様々なコトバに関わる職業のゲストの方(毎回めちゃくちゃ豪華)と一緒に、コトバの魅力、コトバの力についてお話をされる。というものだった。

わたしは関東圏に住んでいるので、リアルタイムでは聴けないが
ラジオクラウドという便利なアプリがあり、そこで過去の放送回も含め
番組後の感想回やスタッフトークなども配信されているので聴くことができる。

又吉さんの放送回は残念ながら期間限定の配信だったそうで、
今は聴けないのだが、実は又吉さんの放送回の時は事前に
リスナーの皆さんから又吉さんへの質問を募集します。とあり、
こんなチャンスはなかなかないぞ!と張り切って応募したところ
ありがたいことに採用していただいたのだ。
又吉さんがわたしの質問にとても丁寧に答えてくださって嬉しかった。
わたしにとって思い出の番組となった。

話がだいぶ寄り道したが、そんな「コトバノまほう」の
第22回放送のゲストが谷川俊太郎さんだった。
多くの日本のこどもが生まれてはじめて出会う
“詩“は谷川俊太郎さんの作品ではないだろうか。
詩歌に興味がなくても学校の教科書などで必ず出会う人だ。
谷川俊太郎さんのコトバの話は本当に面白かった。
特に印象に残ったのは

「言語が情報化している。それによって失われたものは大げさに言えば人間性。人の書いた文章を読んでいて、なんとなくこの人は信用できるなと思うのは、その人の文体。その人の持っている情報ではなくて。」
谷川俊太郎

なるほど。
人はつい情報に目がいきがちだけど、本当に大事になのはその人の持っている文体で、その文体からその人の人間性や魅力が出てくるのだなと思った。

言葉は情報だけではない。

さらに、日本の文学作品についても話されていた。

歳をとるほど昔の人の言葉遣いみたいなものに教えられるものがある。
森鴎外は格調高い。夏目漱石はユーモアがある。
文学作品のストーリとか意味だけではなくて作家の体つきも含めた生き方みたいなものを読み取れるようになるといいんじゃないかと思う。
谷川俊太郎

この放送を聴いてから、わたしは人の書いたものを
情報として読むのではなく、文体を意識して読んでみるようにしている。
そうすると、書かれている内容以外の部分も見えてくるような気がして面白い。

他にも、楽しいお話をたくさんされているので、コトバノまほうぜひ聴いてみていただきたい。
谷川さんゲストの回以外もとても面白いのでラジオクラウドで過去回の放送も聴いていただきたい。
(と、言いながらわたしもまだ全て聴けていない。)

わたしが聴いた中でも特に面白かったのは
第18回放送のKEN THE 390さんがゲストの回での
田丸さんのラップ。めちゃくちゃ面白かった。

あと、第2回ゲストの神野紗希さんと即興で俳句作るのも面白かったし、第6回ゲストの俵万智さんの話も楽しかったし、第16回ゲストのせきしろさんの自由律俳句はちょっとだけ動画みたいという話も面白かったし。(自分が詩歌が好きなので、偏っている)

それから、番組の感想をTwitterでつぶやくと翌週の
スタッフトークで取り上げてくださり、少し恥ずかしいがとても嬉しい。

次回のゲストも楽しみだ。

ここまで書いたがわたしはまだ愛媛県に行ったことがない。
 正岡子規の記念館にも行ってみたいし、
田丸さんのルーツ、三津も行ってみたい。