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外見も大事

若い頃の私は、外見ではなく中身を見てほしいと切望していた。

だから、服もカッコイイのではなく、地味なのを好んだ。

若い頃の私がこのタイトルを見たら、強く嫌悪感をもよおしたに違いない。

外見という文字通りの視覚だけでなく、香りや触感も大切だ。聴覚も。

料理を味わうなら、これに異論はないだろう。

本来、中身がすべてなのは、書物だ。

活字印刷である以上、中身がすべてのはずだ。

電子書籍は、その中身がすべてに限りなく近い。

限りなくというのは、電子書籍を見る機器によって、やはり違いが出てくるからだ。

外見より中身こそが大事と考えていたころの私には電子書籍というものがこの世に存在しなかったが、もしも若い頃から電子書籍があれば、やはり中身がすべて、それこそが本質と固執していただろう。

書物で大切なのは中身であることには今でも異論はないが、表紙やカバー、帯が大好きで、書名タイトルとともにそれらが目にとまらなければ、誰かのおすすめがないかぎりそれらの本を手にすることは永久にない。

そして、本を手にしたときの手触りや重み、ページをめくるときの手触り、ときとして立ち込める匂い。

すべて電子書籍では味わえないものだ。

紙が劣化していくのもいい。

読み込まれてボロボロになった本には、自分のでも他人のでも愛着を覚えずにはいられない。

単なる情報を得る内容ならば、電子書籍でいいだろう。

だが、著者や編集者の熱量、執念、怨念を存分に感じ取れるのは、よほど電子機器がアナログに近づかない限り、紙の書物だけだろう。

将来的には紙の書物は贅沢品になるかもしれないけど。

大切なのはなにより中身だけど、外見もやはり大事。

最後まで読んでくれてありがとう。

画像は中身のない?生成AIです。

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