大気光象まつりだぜ~タンジェントアーク、22度ハロ、環天頂アーク~
豊島区の中央図書館行ってみるぞぉってわけで、池袋駅の西武がある東口(※)に出る。
(※)ビックカメラでかかっている音楽が脳内メロディとして再現し、どっちがどっち口であるかをいつも俺に教えてくれる。「不思議な不思議な池袋、東に西武に、西(にし)東武、高くそびえるサンシャイン、ビック、ビック、ビック、ビックカメラ♪」
ここで信号を待たなかったら、気づかなかったかもしれない。
朝から巻雲がいい感じで出ているので、つい、視線は空へ。
あ、さらに言うと、この時、サングラスをしていた。それがまた功を奏したかもしれない。
見えた。
念のため、これは虹ではない。くわしくは後で参考サイトのリンクを張っておく。
見た瞬間、あ、これはハロではないなと経験がいう。ハロだともっと曲線が内側になる。
超望遠ズームレンズのZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4-5.6をつけていたので、M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8に慌ててつけ替える。35mm換算50mm。
いつもならば12-100mmのズームレンズを持ち歩くのだが、今日は時間も短いし、重たいのがなんとなく嫌だったので、超軽いこっちのレンズを念のためカバンに忍ばせておいたのだった。
24秒後。どっちが見やすいかな?
これを撮ったところ、あと50cm左にカメラ構えたままふいにフラフラずれると、車に轢かれるかもしれない歩道ギリギリの場所。
信号を渡る。右側がどうなってるか知りたくて知りたくて。
その1枚目。
モヤっとした巻層雲だとピントが合わないので左側のドン・キホーテの看板でピントをいったん合わせてから撮ったのだが、そのせいで空が白っぽくなりすぎた。
試行錯誤して3枚。
撮っているとき、ウグイスの地鳴きが背後から聞こえてきた。その姿も見たが、さすがに撮れず。見えた場所だけ記念に撮っておく。この大気光象撮っている同じ立ち位置から後ろ振り返って。
こんな都会のど真ん中にウグイスがいるなんて、いったいどれほどの人が知っていることだろうか。ウグイスの地鳴きについては、今年、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出てきたけど、こんな都会のターミナル駅のすぐ近くにいるなんてこと、そうそう結びつかないだろうなあ、あの番組見た人でも。
もっとどの立ち位置かわかりやすいように。
この風景ならば、見たことある人、いっぱいいるでしょう。そうそう、ここね、信号渡りきったところじゃなくて、その間にある、島。最初の1枚撮ったらもう先に進もうと思っていたけど、何枚も撮っているうちに、信号も何回も変わった💦
鳥入り。
この虹色、ハロじゃないとすると、環天頂アークだったかなと、その場でググったが、環天頂アークじゃないな。22度ハロの上に接してできるのは(上部)タンジェントアークだ。
最初見た時はこの虹色のライン、まさに直線に見えたけど、感覚より思考が勝ってくると曲線、円の一部にだんだん見えてくる…。
次の2枚は信号を渡ってから撮ったものだったか、まだ島から撮ったものだったか、忘れてしまった。
ん、こうして2枚並べると、上のは渡る前、下のは渡ったあとかな。
ここに出した最初の1枚が12時8分36秒。ここまでの最後の1枚が23分56秒。えっと、信号渡るのに15分かかってたみたいです。
このあとは、中央図書館目指していく道すがら、ちょくちょく建物の間から太陽を見上げて、撮る、撮る、撮る。中には横断歩道渡りながら、その途中で撮ったのもある(スクランブル交差点なので車は通らない)。
12時34分34秒。だいぶ薄くなった。ずいぶん長いあいだ見られたなというのが、むしろ実感。途中、サングラスをしているとよく見えるけど、肉眼だと見づらい、ってことはカメラも露出をマイナスにすればよく写るんじゃないかと気づき、何枚かはそうしてみた。
図書館を出て最初の1枚。13時9分44秒。まだ見えるんだあ、うっすら…と思っていたら…。
13時10分30秒。
ん?
ん?
ん?ハロじゃね?22度ハロじゃね、今度は。
おやつで持ってきたロッテエンゼルパイを食べる&『火の鳥』を読むためにもともと南池袋公園に行くつもりだった。
あそこなら、あそこなら、全部写るはず、ハロが。
下の1枚は、公園の入り口から。
35mm換算50mmの画角ではハロ全体は写らない。以下はスマホから。
以下3枚は、公園に着いてからのもの。カメラの時計、2分半くらい進んでいて、正確な時刻はわからない。
最後は公園出る直前。13時40分46秒。
ハロは、見ての通り、すでに述べてもいる通り35㎜換算50mmの標準レンズでは全貌を写せない。
そこでTG-3の登場。これ、一番の広角、35mm換算で何mmになるのかわかってないけど、今まで何度もハロを撮ってきて、全身が写ることはよくわかっている。
で、これ書き始めてから一夜明けてしまって、そして、今の今撮った画像をPCで見たんだけど、ハロの前にタンジェントアークも撮っていた。
こっちの方がハロじゃなくてタンジェントアークってはっきりわかるよ!
ね?カーブじゃなくて、ラインでしょ。
ここからは南池袋公園で撮ったハロ祭り。途中、太陽の前を巻雲が暗雲立ち込めるかの如く通過します。ちょっと珍しいかなと思い。
最後はファイルの日時が13時44分6秒。TG-3の時刻もまたずれてるとは思うけど(最初の1枚が13時14分28秒なので、公園にはまさかの30分もいた)。終わりの方はサングラスをかけないとハロには気づけないかなというくらい薄くなっていた。
途中、環天頂アークが見えた!
しかし、最初からうっすらで、あっという間に消えていった。
一応写っているんだけど、わかるかなあ。
おまたせしました!?そもそもタンジェントアーク、22度ハロ、環天頂アークってなんだ?という方は、もっと詳しく知りたいぞって方も、以下のサイトをどうぞ。いやあ、勉強になるわあ。
URLをさかのぼったら、ここが大元か。
ああ、やっぱりだよ。私の愛読書『雲のカタログ』の著者のサイトだ。
そのサイトもこちらの図鑑にも主な大気光象が年間どれくらい見られるかの頻度表があるので、あれ?と思ったんだよね。やっぱり同じ人かあ。感慨深い。
環天頂アーク、太陽高度があまり高いとできない。ウィキペディア等で環天頂アーク調べると太陽高度が32度より高いと出現しないとある。
あれ、お昼だったから、太陽光度高いんじゃないの?うーんでも、あと1か月ちょっとで当時だし、どうなんだろ…と思っていたところ、なんと、東経と北緯を指定したうえで、15分刻みで太陽高度を計算できるサイトまで見つけてしまった。東経と北緯の値なんてわかるかーって、そのサイトからグーグルマップに飛んでいって、わかるようにまでなっている。なんて便利な世の中になったんだ!
これによると、11月17日将棋の日の南池袋公園での12時45分での太陽高度は33.23度で環天頂アークはできないが、13時0分で30.98度のため、出現可能になる。というわけで環天頂アークは見られる条件だった。見えたのは幻じゃなかった。
いやあ、池袋駅におりて、中央図書館に行って帰ってくるだけだったけど、充実~~。