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【詩】お砂糖壺の中身

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金平糖みなみの詩をまとめました
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#ほろ酔い文学

【詩】指輪

シロツメクサを輪っかにして あなたの薬指を予約しようと思ったの だけど案外難しいのて 草の…

【詩】タルトタタン

タルトタタンって軽やかなダンスみたい 履きなれた薄桃色のバレエシューズをはいて 床の上を跳…

【詩】廻るメリーゴーランド

おうまさん おうまさん 私はどの子に乗ればいい? そうだね君は 炭酸のような子だから 青い毛…

【詩】紅茶の海

私とあなた それは紅茶とお砂糖のような関係 少し苦味のあるとろとろの液体な私を あなたが優…

【詩】ゆらぎ

ゆらぐ ゆらぐ 潤んだ瞳に映った私は あまりにも小さい 今にも消えてしまいそうな 小さい炎 口…

【詩】着信、応答

あなたに電話をしようと思ったんです 特に理由はありません 怖い映画を観たからでも、悲しいこ…

【詩】手紙〜音楽は蝶である〜

ごきげんよう、ケーキの上の粉砂糖の妖精へ 音というのは不思議なもので、ラと鳴るのは音、しかしラシド、ミララと奏でるとそれは音楽へと羽ばたきます それはメロディ それはサナギから羽化したオーロラ色の蝶、階段を登るかのごとく空へと飛び立つのです 西洋の料理をいただきながら聴く蝶の羽ばたきの感動たるやいかほどか! たまらず私も羽があるかのように身体を揺らし、飛べないものかと顔を赤らめながら蝶になりきったものです ワンツーステップ、音が聞こえましたらそれはワルツの、ジャズの、

【詩】一生童話少女宣言

絵本に出てくる女の子でいます ピンクとフリルを愛した夢見がちな女の子でいます 掃除や料理…

【詩】脳みそポップコーン

頭の中のポップコーンマシーンがうるさい ポンポン ポポポン 言葉が弾けて頭に散らばる 味ごと…

【詩】花束

あなたに花束をあげたいの 薔薇にコスモス 金木犀にチューリップ 私の好きな全てを詰めます 一…