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【詩】お砂糖壺の中身

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金平糖みなみの詩をまとめました
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記事一覧

【詩】真っ白な君へ

いつだって君は無邪気だ 無邪気で 純新無垢で 何者にも染まらない白でありながら 他者を真っ白…

【詩】ケーキ舞踏会

ドレスを作ろう ドレスを作ろう 生クリームの真っ白なドレスに イチゴやキウイ パインの宝石を…

【詩】コーヒー雨

ポトン ポトン ピチョン 1滴ずつ雨が降ってくる 苦くて時にはすこし酸味があって これは地球温…

【詩】ちょっと月まで散歩でも

死んでもいいやとは思っても あなたのために死にたいと思えないのは何故でしょう こんなにも…

【詩】パズル

パズルが完成しないんです 背景のなんでもない1ピースがどこにもなくて 奇妙な穴がポカンと空…

【詩】愛してるから

わたしを触ってみて 白くてふわふわしているでしょう あなたから愛された分だけ わたしの毛並…

【詩】好きよ、好き。

お姉様、好きよ 水仙のようにまっすぐなお背中 ついていくだけで精一杯の私は小さなシロツメ 御髪も整えて差し上げます 椿油を浸した木櫛を用意してあるんです お姉様の黒髪がよりいっそう輝きますように お勉強にホットティーはいかが? 私も成績を落とさないようお傍でがんばります 貴方の隣に並んでも恥ずかしくないように そしてこっそり、文通致しましょう 日々の嬉しかったことを花がポンポン咲くように たくさんお話したいことがあるのです 私の憧れ、私の魂の片割れ お姉様と私で一対の

【詩】アゲハ蝶

ヒラリと羽ばたく黒色の翅 繊細なの 触らないで 飛ぶだけで精一杯なんです 雨にも負けます 風…

【詩】手紙〜脳、それは空っぽの鍋〜

ごきげんよう、綿毛の先の先っちょのぽわぽわへ 私の心は煮えたぎるお鍋のように、今、ふつふ…

【詩】黒猫ビーム

気まぐれ黒猫はしっぽをふりふり 闇夜に黄色い目が光ってる 姿なんてみせてあげないよって 暗…

【詩】かわいいお月様

かわいいお月様 まとう雲は襟のフリル 夜空に静かに座りながら ミルクを飲んで金平糖をつまむ …

【詩】あの子

長い巻き毛のあの子に憧れる 通り過ぎるとふわりといい匂いがして しなやかな身体はどこまでも…

【詩】青い海

暗くて青い海の中 僕は小さくダンスをした ポンポンタン ポンポンタン 音楽があまりにも心地い…

【詩】私のポケット

私のポケットのすべて ハンカチ、どんぐり、クマのぬいぐるみにビスケット レディたるもの常に身なりは清潔に クマに出会ったらどんぐりをあげるの 1匹じゃ寂しいだろうからぬいぐるみも一緒よ そして私とティーパーティー シミュレーションは完璧 あとは散歩に行くだけ だけども今日はちょっと肌寒いので おうちでココアを飲ませていただきます ぽかぽかしてきて眠くなっちゃった クマさん、夢の中で会いましょう ビスケットが割れないように おやすみなさい @2024金平糖みなみ