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【詩】お砂糖壺の中身

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金平糖みなみの詩をまとめました
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2024年2月の記事一覧

【詩】手紙〜脳、それは空っぽの鍋〜

ごきげんよう、綿毛の先の先っちょのぽわぽわへ 私の心は煮えたぎるお鍋のように、今、ふつふ…

【詩】黒猫ビーム

気まぐれ黒猫はしっぽをふりふり 闇夜に黄色い目が光ってる 姿なんてみせてあげないよって 暗…

【詩】かわいいお月様

かわいいお月様 まとう雲は襟のフリル 夜空に静かに座りながら ミルクを飲んで金平糖をつまむ …

【詩】あの子

長い巻き毛のあの子に憧れる 通り過ぎるとふわりといい匂いがして しなやかな身体はどこまでも…

【詩】青い海

暗くて青い海の中 僕は小さくダンスをした ポンポンタン ポンポンタン 音楽があまりにも心地い…

【詩】私のポケット

私のポケットのすべて ハンカチ、どんぐり、クマのぬいぐるみにビスケット レディたるもの常に…

【詩】スカートの世界

くるりと一回転したら スカートの中に世界ができた 羊飼いが羊を追い回してできた風が さらに私のスカートをふわりとたなびかせる フリルの隙間に星が埋まって イルミネーションのようにチカチカ光る きっと私のスカートの中では今頃 家族で草原に寝転びながら星を眺めているのだろう 淡い草の匂いのする私の世界 私のスカートが作った優しい世界 @2024 金平糖みなみ

【詩】オバケ

ワタシはオバケだからあなたにはみえません あなたが悲しいとき あなたが辛いとき シクシク泣…

【詩】指輪

シロツメクサを輪っかにして あなたの薬指を予約しようと思ったの だけど案外難しいのて 草の…

【詩】夢にこんにちは

ユニコーンに乗ってみんなの夢に遊びに行くの わたあめの雲の上でお昼寝して 恐竜とブランコに…

【詩】タルトタタン

タルトタタンって軽やかなダンスみたい 履きなれた薄桃色のバレエシューズをはいて 床の上を跳…

【詩】廻るメリーゴーランド

おうまさん おうまさん 私はどの子に乗ればいい? そうだね君は 炭酸のような子だから 青い毛…

【詩】手紙〜スコーンのレシピ〜

ごきげんよう 草露で顔を洗う小さな友達へ あなたから貰ったスコーンのレシピはもちろん私の頭…

【詩】紅茶の海

私とあなた それは紅茶とお砂糖のような関係 少し苦味のあるとろとろの液体な私を あなたが優しく少しずつ甘やかしてくれる もっと もっと もっと お砂糖が多くなればなるほど甘みは増しても 足元に溶けなかったもの達がまとわりついて 歩くのも億劫になってしまう もう歩かなくていいや このまま寝転んでしまおう そうして紅茶の海に溺れて溺死してしまうのです @2024 金平糖みなみ