社会科学との出会い #遺書003
大学は社会科学部でした。
今でも、文化人類学や哲学、行動経済学など、広く社会科学が大好きです。
「自然科学は"なぜ"を5回繰り返したら、たいていは現代人類にはお手上げになる。社会科学は、何回でも繰り返せる」
僕が通っていた学部の名物授業の1回目で、教授がおっしゃったことです。
すごくワクワクしたのを覚えています。
大学では、哲学、倫理、心理学、貧困問題、少年犯罪、憲法、基本的人権などを学びました。(遊びの傍ら)
社会に出てからも、たとえばサービス設計や会社MVVの設定等において、このあたりの社会科学の知識というか、考え方、世界の捉え方は、とても活きていると思います。
そして、人生の選択においても、そういった思考は大いに礎になっています。
思い返せば、社会科学、とりわけ哲学との出会いは、小学生時代に遡ります。
小学校の時、勝手にライバル視していたD君というのがいました。
D君は絵が上手で、勉強ができて、なにより男前でした。
色白で髪はサラサラ、キリっとした王子系。
小学4年生のある日の休み時間、D君が分厚いハードカバーの本を自席で広げていました。
おいマジかD君。
そんな分厚い本、見たことないよ。
サーモンピンクのカバー。
「不思議の国のアリス」のような女の子が描かれていて、不思議な魅力を放
っていました。
「これを読んだら、お父さんが1,000円くれるんだ」
そう言うD君の表情は、余裕に満ちていました。
僕はそれがたまらなく格好良く感じて、近所の本屋さんで探して、お小遣いで買いました。
それが「一番優しい哲学の本」として知られる『ソフィーの世界』でした。
僕にとっての哲学の世界との出会いでした。
正確な文章は忘れてしまったのですが、こんな一節がありました。
完全にうろ覚えなのですが、
これは結構芯を食っていると思っています。
どちらかだけでは、偏るので、どちらの視点も大事。
政治学も哲学も、社会科学の一部。
そういう懐の広さも、社会科学のいいところです。
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