高校数学 微分の締めくくりと微分小話
長かった「俺の数学物語〜微分編〜」が終わりました。次回からは積分編に突入しますので乞うご期待。一連の微分の話の最後にいくつか小話がありますので、アウトプットして記憶に納めて置きたいと思います。
不等式
$${y=e^x}$$の$${x=0}$$での接線は$${y=x+1}$$です。このことから、任意の$${x}$$に対して$${x+1\leq e^x}$$であることがわかります(接線が下にある状態)。
$${y=logx}$$の$${x=1}$$での接線は$${y=x-1}$$です。このことから、任意の$${x}$$に対して$${x-1\geq logx}$$であることがわかります(接線が上にある状態)。
この2つの不等式は今後もたまに使う不等式なので、覚えておいて損はないでしょう。ちなみに、$${x+1\leq e^x}$$に対して、$${x=\pm t-1}$$とし、両辺に $${log}$$を取ることでも、$${x-1\geq logx}$$が得られます。
凸不等式
先程の不等式は接線が曲線の上下にあるというものでした。次の凸不等式は、曲線の中に直線が入っているパターンの不等式です。
上に凸な曲線$${y=f(x)}$$について、点 a (a, f(a)) と点 b (b, f(b)) (a<b) を取ります。a, b の中点のx座標は $${\frac{a+b}{2}}$$です。この中点$${\frac{a+b}{2}}$$から上に向かって垂線を引くと、点a, b を結んだ直線との交点 A と、曲線との交点 B が出現します。A の y 座標は$${f(\frac {a+b}{2})}$$であり、B の y 座標は$${\frac{f(a)+f(b)}{2}}$$です。図を描くとすぐにわかるのですが、a, b を結んだ直線は、曲線の中に入っていることがわかります。よって、$${y=f(x)}$$が区間$${I}$$上で上に凸であれば、区間$${I}$$上の a, b に対して、
$${\frac{f(a)+f(b)}{2} \leq f(\frac {a+b}{2})}$$
が成り立ちます。見ればわかりますが、B の y 座標が A の y 座標より下にあるよと言っているだけですが、これを凸不等式と呼ぶそうです。いつ使うのかはまだわかりませんが、$${y=log x}$$の曲線に対して同様に a, b を取り、この不等式を使うことで、相加相乗平均の不等式$${(ab)^\frac {1}{2}=\sqrt ab \leq \frac {a+b}{2}}$$を示すことができます。
ロルの定理
定義
$${a \leq x \leq b}$$において、$${f(a)=f(b)}$$を満たすとき, $${f'(c)=0}$$となる$${c}$$が$${a \leq x \leq b}$$に必ず存在する。
これなに言ってるかというと, 定数関数でないとき, $${a \leq x \leq b}$$の間に必ず極値があるということを言っているそうです. うねっと曲がった曲線の2点高さが同じになるんだから, 絶対どっかに極値があるでしょ,というまぁ当たり前っちゃ当たり前のことを言っています.
平均値の定理
定義
連続かつ微分可能な$${y=f(x)}$$と区間$${a \leq x \leq b}$$において
$${\frac {f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c)}$$
となる$${a \leq c \leq b}$$が必ず存在する。
証明は割愛して、これなに言ってるかというと、まぁ適当な三次関数を想像してもらって、その曲線上に2点 a, b を取ったとしましょう。a, b を直線で結んだ傾きは $${\frac {f(b)-f(a)}{b-a}}$$ですよね。ここで、直線 ab の傾きと同じになる点 c の傾き、即ち$${f'(c)}$$が存在すると言っているのです。点 c は曲線上にあって、点 c を通り、直線 ab と平行な接線を引くイメージです。
数学オタクが喜ぶネタ2選
【その①】$${e^\pi < \pi^e}$$という不等式が美しい。$${e^\pi < \pi^e}$$は微分と対数で示すことができます。一般に、$${a^b>b^a (e \leq a < b)}$$だそうです。証明はこちらからどうぞ。
【その②】$${e^\pi - \pi=19.99909997918947…}$$だそうなんですが、これがわかると何が嬉しいかって、別に嬉しいことはないそうです。ただ数学オタクが「ほとんど整数じゃん!!」って喜ぶだけだそうです。なんでこの wiki があんねん、数学オタク恐ろしや。
LaTex の練習がてら始めたこのブログですが、Tex 入力が面倒くさすぎて本気で挫折しそうです。これから数Ⅲの積分なのですが、Tex の入力が今以上にめんどくさくなるようで…もうどうしようか…。例としてはこんな感じで入力するみたいです↓↓↓↓
$$I=\int_{0}^{ \frac {1}{2}} \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} dx$$
これをちゃんと表示すると↓↓↓↓
$${I=\int_{0}^{ \frac {1}{2}} \frac{x}{\sqrt{1-x^2}}dx}$$
というように綺麗に表示できます。まぁ、慣れなのかな…。数学科を目指すならこれくらいできないとね!!!(目指すとは言ってない)
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