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徒歩の本

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by Pexels from Pixabay


 私は書店が好きだ。図書館も好きだ。
 なぜかというと、そこにはたくさん本があるからだ。

 ぐるり見渡した景色のすべてに本がある。どこを見ても本がある。
 たくさん本がある、それだけで私は嬉しくなる。

 あまりに嬉しいものだから、自然と部屋も本だらけになる。
 片付かない、読むのが追いつかない、困った困った、と口にするだけで、本当は嬉しくて仕方がない。私の部屋の本棚にも床にも机にも枕元にも本がある。それが嬉しくて仕方がない。

 本はたくさんあったほうが良い。私はそう信じている。


「そうやって本の乱造が続いた結果、本の価値を貶め、本への信頼を奪うことになってはいないでしょうか」

「売れそうな本」を作る必要が、本当にあるのか…荻窪の書店が「中小出版社の本」にあえてこだわる理由 本の濫造は本の価値を貶め、本への信頼を奪う (5ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
https://president.jp/articles/-/79630?page=5

 そう信じているところで、この記事を読んだ。

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677字
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小説家・此瀬 朔真によるよしなしごと。創作とか日常とか、派手ではないけれど嘘もない、正直な話。流行に乗ることは必要ではなく、大事なのは誠実…