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花束が届いた。

甘く可憐な花束。

それは友人を亡くした私を気遣って、遠い海の向こうから贈られたものだった。

その死は、多くの人を驚かせた。

今年のはじめ、大学の同窓会で故人と20年ぶりに再会したという方が、ご弔問に来てくださった。彼は飛び抜けて優秀だった、とおっしゃった。

会社の同期の方が弔辞を述べてくださった。故人のことを、優秀で、ルックスもよくて、ギターも弾ける、かなわないと思った、とおっしゃった。

誰も彼が病気とは思っていなかった。

会社は3月から在宅勤務だったという。コロナ前のように出勤していたらもっと早く異変に気づいたのだろうか。

彼から私に連絡があったのは5月17日。その3日前に腹痛でクリニックを受診、CT検査で胆嚢に悪性腫瘍が見つかった。すでに膵臓と肝臓に転移しており、おそらくステージ4、ということだった。その数週間前から便秘だったというが、逆にいうと、それくらいしか自覚症状がなかったのかもしれない。

それからわずか40日余り。余りにも早すぎる死。もっと何かできることはなかったのか。

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彼は信念を持って走り抜いた人だったと思う。彼の願いや思いを受け継いで、命を吹き込んでいくことが、私たちに託されたことなのかなと思っている。

「ピンクのユリの3つの花が、亡くなられた方の想いやレガシーがこれから花開く、というメッセージに見えました。」

そんな暖かく素敵な言葉を、IKERUのみなさんがくださったので、祈りを込めてアップします。あなたの願いや想いが花開きますように。

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