見出し画像

昔の日本人は本当にすごかったのか??

今回の動画はエクササイズ・スナッキングって
言葉と共に脚の動作感覚の高め方を
説明しました

で、その中で昔の日本人の
所作やカラダの使い方にも少し触れたので
こっちではその辺りをもう少し
書いていこうかと思います

✅昔の日本人は本当にすごかったのか?

昔の日本人はカラダの使い方が上手で
現代のスポーツとは違うカラダの使い方で
運動能力がすごく高かった
という人が結構います

先に結論を言いますと
多分そこまですごくないですよ
(決してバカにはしてません)

理由を説明していきましょう

この方、竹川竹斎さんという方です
神足歩行術ってのを極めた方で
簡単に言えば歩く・走るが
めちゃくちゃ速かった人ですね

どれくらい速いのかと言うと
伊勢(三重)から江戸(東京)までの
片道約500km、往復で約1000kmもの
距離を3日間(72時間)で往復したそうです


これはもうはっきり言いますね
『無理ですね』

現実離れしすぎてるんです
ちなみに
IAU(国際ウルトラランナーズ協会)が
公認記録として認定している記録では
1000kmの記録は1984年に
ギリシャ人のイアニス・クーロスさんが
5日と16時間17分(136時間17分)で完走
してます

この方『走る神』『ピリピッデスの後継者』
っていう異名があったくらいの人ですね
その人よりも半分くらいの時間で
1000km移動していることになります

まだまだいきましょう
世界陸連に公認された日本人の
100kmマラソンの記録は
山口純平さんの6時間06分08秒

(2023年の記録なので最近ですね)
なので山口さんがこの記録を出した
ペースで1000km走り続ければ
約61時間で伊勢・江戸を往復できます

ただし当然ですが
『ペースは一切落とさずに』
『休憩・睡眠も取らずに』

61時間それをキープできればという話ですね

まだいきますよ
神足『歩行』術なので
競歩の選手と比較してみます
現在の50km競歩の世界記録は
フランスのヨアン・ディニズさんの
3時間32分33秒

この方であれば約70時間で
伊勢・江戸を往復できます
まぁ、ギリッギリ間に合いますね

当然こちらも
『ペースは一切落とさずに』
『休憩・睡眠も取らずに』
が条件になります

ランナーさんならわかると思います
50km競歩3時間32分33秒というのは
時速で14km以上の速度になります
つまり1km4分15秒くらいのペースで
70時間、ペースは落とさずに
睡眠はもちろん休憩も一切取らずに
走り続ければギリギリ間に合います


一般の人にもイメージしやすくするなら
時速14kmというのは
大体高校3年生の1500m走の
平均記録の速度になります
体育の授業や体力測定で
1500mを走ったことがある人は
多いと思います
あれを70時間続ければ
伊勢・江戸をあなたも往復できます


わかりましたかね?
上述した3名の方はトップアスリートです
その人たちでさえかすりもしない
記録ってことですね


わかりやすさのみで言うなら
大谷翔平選手を見て昔の日本人で
200kmのストレート投げて
年間80本くらいホームラン打つ人いたよ
ウサイン・ボルトさんを見て
100mを8秒前半で走る人が
昔の日本にはいたよ
って言ってるようなもんですね

本当にいたんならそりゃあ
現在のアスリートは勝てないですわな
でもそれを信じているのなら
運動力学と運動生理学を
ちゃんと学んだほうがいいと思います
無理ってちゃんとわかりますから

つまり昔の日本人はすごいぞエピソードって
単純に無理があっておかしいことが
多々あるんです
(もちろん全てではないですよ)

昔の日本人は1日に何十キロも
移動するのは当たり前で
数百キロ移動する人も珍しくなかった
みたいなことを結構目にしたり
するんですけど
『民族学的』に見てもおかしいんです
世界の歴史上そんな民族まずいないんです
いたらすごいんじゃなくてバカなんです
日常的にそれくらい活動しないと
生きていけないような環境を
そのまま受け入れて生活してる
民族なんかいないんですね

まぁ、現在でも
『話を盛る』
『全くのデマ』

ってのはたくさんありますよね
そしてこれだけ情報化社会になっても
それが広がったり信じたりする人も
普通に出てきますからね

それでもそうじゃない!本当だ!と
言うのならもう証明してもらう他ないですよね
別に3日とは言わないので
世界記録になる速さで往復してもらえれば
僕も信じます
あるいは陸奥九十九みたいな事を
リアルでしてもらってもいいです

僕、『信じたい派』ではあるんですよ
ただ、信じるには不十分すぎる
ってことですね

✅昔の日本人からは学ぶべきことがたくさんある!

前章でさんざんディスってしまいましたが
最初に書いたように僕は昔の日本人を
バカにはしてないです

むしろ学ぶべきことが本当にたくさんあります
竹川竹斎が3日で往復したというのは信じません
でもおそらく相当速く歩いたり走ったり
する事ができた人なんだろうというのは
全く疑いません
なので7日で往復したというのなら
普通に信じます

それ以外にも昔の日本人が残してくれた
感覚やその表現は本当に学ぶべきことが
多くてとてもありがたいものです

・カラダのキレがいい!
・下半身に力をタメる!
・肚(ハラ)から力を出す!


こういう言葉はトレーニングや解剖学の
言葉で説明するのはとても難しいですし
したとしても正直稚拙になります

『間(ま)』って言葉もそうですよね
決して空間(スペース)の事だけを
言ってるわけではないです
そこには時間的・感覚的な概念も
含まれています

そしてこれははっきりと言い切りますが
『昔の日本人の』こういった秀逸な表現
これを見事に体現してるのが
『現在の』トップアスリートですよ


なぜか
現代のスポーツと古来の動作感覚を
分けたがる人が多いんですが同じです
観点が違うだけです

昔は解剖学も運動力学も運動生理学も
ないですから、単純なカラダに関する
知識は現在の方が圧倒的に多いです
だからこそ感覚・表現を豊かにして
昔はそれらを伝えていたわけです
だから観点が違うだけで、実は
説明したい事、伝えたい事はほぼ同じです

だから一方からでは見づらいことも
他方から見ることでわかることもある
って意味で本来は共存・共栄できますし
学問としての知識がなかったからこそ
生まれた観点であり
その感覚や表現はとても学ぶべきことが
多いすごく有益なものですね


ただ、やっぱり盛りすぎてる部分が
多いのは事実ですし、一部の人はそこに
過度な神秘性(宗教性)を持たせよう
としているのも事実なので
そこは僕は信じないですし受け入れるつもりも
ないって事ですね

キリストさんは水の上を歩いたって
聖書に書いてますがそれは信じません
僕の目の前で水の上を歩いてくれたら
すぐに信じますって感じと同じです

✅まとめ

というわけで今回の動画で
日本人の所作みたいな事を説明したので
記事では補足?してみました
最後にすっげーざっくり言うと
もしイチローさんが(別にオータニさんでも可)
野球じゃなく剣術を志してたなら
おそらく宮本武蔵に匹敵すると僕は思ってます
逆に宮本武蔵が現在に生まれて
野球を志してたなら押しも押されもせぬ
大リーガーになってるとも思います
それならどちらからもありがたく
学ばせてもらおうよってことですね

大阪市 谷町四丁目
パーソナルトレーニングジム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?