身体が硬いということ

小学生の頃から身体が硬かった。床に長座した姿勢で自分の足先に触れたことがなかった。立ってする前屈でも、手の先は膝下くらいしかいかない。それで人に笑われたり呆れられたりもした。
太極拳をするとき、最初に挨拶の礼をする。深く前屈して、両手を床につく。稽古に行き始めた時点では、当然できなかった。今までなら、できないと格好悪い、恥ずかしい、となるところだけれど、太極拳の先生は、無理はしないように、できる範囲でやるようにと指示をされた。「練習を続けているうちにだんだん手がつくようになります」と言われた。「前屈をするときは背筋を伸ばしたまま、股関節から折ります」と。身体の使い方を、そのように教えてもらったのははじめてだった。
結論を書くと、3年ほどで手で床を触れるようになった。そこにたどりつくまでの話も書かなければならない。

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