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孤独感を忘れるために

孤独感を忘れるために
他人とつながろうとする心の先にあるのは
共依存や馴れ合いという傷の舐め合いです。
それでは相手を搾取することになり
孤独による苦しみをかえって
増幅させることにしかなりません。
恐怖に裏付けられたつながろうとする欲求が
皮肉にも「私」をさらに閉じた方向へ
育ててしまうんです。

『禅 心を休ませる練習』藤田一照(大和書房)

不足感や恐れがもととなる思考や行動が
むしろ増幅に繋がることを
私たちはどれだけ体験してきたでしょう。
もうそろそろ、たくさんだと思いませんか。
こりごりだと嫌気がさしているはずです。
まずは、ごまかすのを辞めてみましょう。
目をそらしたところで
事実は厳然としてあり
消えはしないのです。
なぜ不足感や恐れがあるのか
どんなにイヤでも認めてしまえば
案外、ラクになることもあります。
もしも自分を「つまらない人間」だと感じるなら
そんな自分を
日の光は差別なく照らし
酸素は惜しみなく与えられ
細胞は分裂し続け
鼓動は打ち続け
「精いっぱい生きよ」と応援してくれていることに
目を向けてみましょう。
答えなど見いだせずとも
いいのだから。

写真:魚住心

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