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人間の本能をとりもどす

「美しくありたいと願うのは、女、男をとわず、
 生きているかぎり、これは人間の本能です」
花森安治の言葉です。
1949年に書き綴ったというから、戦後まだ4年
美しく着飾るには、工夫がたくさん必要でした。
食べ物が最も欲された時代に
それでも美しくあろうとしたのは
「人間の本能」とするところに
今の私たちが何を欠いているのかが見えてきます。
便利なものに囲まれて暮らすうち
本能が眠っていったのは確かでしょう。
ならば美しくありたいという願いも
眠っていくことになります。
表面的な美しか理解できなくなるのも
失われた本能の裏返しかもしれません。
本能を目覚めさせる。
AIロボットとの共生が目前に迫る今
私たちの大きな課題です。

Photo: Kokoro Uozumi


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