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激動の時代に生まれあわせた幸福を取り逃がすな

先日、「この花咲くや会」の講座で、明治女性の生き方を学んだ際、
女子教育の先駆者である下田歌子の名言を紹介しました。

『乙女の心得』(グッドブックス)でも引用したものなのですが

今だからこそ、多くの人にご紹介したくなりました。


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このような大きな過渡時代、ことにある点において、
世界文化の将来を担っているとも申すべき
有意義な時代
に生まれ合わせたものは、
男子といわず女子といわず、
その光栄と責任との重大なことはもちろんですが、
その代りにまたよほど確固たる覚悟、
冷静なる思慮をもっていないと、
我が身一身を誤るのはともかくも、
ひいては国家をも、
いえ世界の人類をも危うくするもととなるのであります。

(中略)

さすれば、
婦人は婦人相応各自の力いっぱいに、
出来るだけの力を尽くして、
かかる好時期に生まれた幸福を、
取り逃さぬ様にする覚悟がありたい
のであって、
(中略)

ほとんど各自のもって生まれた力のあらん限りを、
その持ち場持ち場に
尽くしたい
ものであると思うのであります。

***

日本精神をもって欧米の文化を駆使することこそ、
現代日本人の正に心掛けるべきところであって、

(中略)

日本の人民はあくまで、
日本という考えをもって進まねばなりません。
日本固有の国民性(武士道と称えられている)は、
(中略)
外国に求めようとしても
得ることのできないもの
であります。
この日本精神の神髄が
最近ようやく外国にも知れ渡りまして、
外国の識者が争って日本の事物を学び、
これこそ本当に行き詰まった
西洋の物質万能の傾向を矯正し、
人類社会の没落を救済するもの
だと言って、
彼識者は驚嘆を禁じえない有様であります。
このうるわしい国民性は、
徹頭徹尾失わぬようにありたいものであります。

***

これは、明治34年の頃に
歌子先生が御著書に書かれていた文章です。

今、こうして読んでみても、
まるで「今のこと」を言っているかのようです。

注目すべきは、

「日本固有の国民性は、外国に求めようとしても得られないもの」

「これこそ本当に息詰まった、西洋の物質万能の傾向を矯正し、人類社会の没落を救済するもの」

ここです。

武士の娘だった歌子先生の覚悟に

一歩でも、半歩でもいいから、私は近づきたい。

さあ、肩の力を抜きましょう。

肩の力を抜くと、丹田に重心が落ちてきて
胸骨が広がります。

肩の力が抜けて、丹田に重心があり
胸が開いている、この状態が

心までも安定させます。

大丈夫、にっこり笑っていきましょう。

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