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資格よりも本物かどうか

 情報化社会のもと、大半の人が情報を見極める眼を有するようになってきており、すでに「資格」ではなく「本物かどうか」が求められるようになっています。
 本物とは「真心」ということもできます。真は「まこと」とも読むことから「誠」にも通じます。つまり、デジタル社会が進むにつれて、奇しくも武士道の根幹である「誠」が判断基準になってきたということなのです。
 日本より遙かにデジタル化が進んでいる中国の、あるIT企業のCEOは、顧客との関係において信頼をもっとも重要視していると述べていました。正直なところ、ビジネスでは実利主義の中国という国柄を考えたとき、私は非常に驚いたのです。と同時に、かねてよりデジタル化が進めば進むほど、人間性が問われると考えてきた私は、「やはりそうだったか」という気持ちでした。

 『武士の娘の思考法』より
 

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