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【76】暴風でふきとばされていた喜び

週末はアートクラフト市の出店で、森の中で2日間をすごした。何年越しかの、ひさびさのその場所でのイベント。屋外の出店をなめていました、わたし。風に悩まされる出店者たち。最後には避難したりして、どうにかしのぎ。

こんなに何年もイベント出店をやってきているのに、あまり得意でなく、ディスプレイも装備もイマイチな自分にため息。ああ、もうちょっと風にも耐えうる装備を・・・いつもいきあたりバッチリなので、準備のできない自分が・・・とか、寒いしあれこれ風で飛ぶわ、砂まみれで気持ちが泣きそうになりながら、でしたが。
終了後は、もっとお客さんに見てもらいたかったのに、自分の思い描いたディスプレイの数割もできなかった時間が大半だったのが残念で。

今日はゆっくり休んだら、あれ?わたし、いいこともいっぱいあった、嬉しいこともあったじゃんと思い出しました。風で吹き飛ばされてたけど、それ以上にお客さん喜んでくれてた、確かに。他のお店よりしょぼいあんな展示だったけど。恥ずかしかったんだな、わたし。みんながすごいから。

小学生の女の子が絵をすごく気に入ってくれ、あなたの宝石のイメージ描きおろしをしてくれたこと。描くところを見てくれて(2時間も!)わたしの隣で「楽しい、ずーっと見てられる」と言いながら描いてるところを見てくれたこと。わたしのマネージャーのように、来たお客さんに営業トークまでしてくれるしまつ。なんて可愛い!

家に帰ったら絵を描きたい、絶対描きたい、けど筆がないと言ってたので、使い古しの筆をあげたらすごく喜んでいた。その子のお母さんはじめ家族、親類も入り浸ってくださって、似顔絵を3世代も描かせてもらい。お母さんから「絵描きさんに弟子入りしたらー」と言われていた。

他にも、絶妙なタイミングで声をかけてくれたり、助け船をだしてくれたり、差し入れをくださるあたたかい知人たち。ひさびさに顔をみて声をかけてくれる方々。

あれ?わたし、すごいね、すごいじゃん。勝手にいつもの愛されてない、疎外感にはまってたよー。

今回は、風、のキーワードもあった。
娘がちょっと遊びに来てくれたときに、強い風が吹くだけで大喜びだった。風に向かっていくのが、楽しくて仕方ないみたいで。

片やわたしは、風に翻弄され、遊ばれるだけで。当然遊べなかった。

その対比もあとから考えると面白かったし、認証欲求のことも思い浮かんだ。

娘が最近、「みてみてー」と言ってくるようになった。できたものを褒めてもらいたかったりするのだ。
これって、必要以上に褒めると、褒められるのが嬉しくてやる、ってやつかなぁ?と思ったりして、なんだかなぁと感じていたのだ。それとは別の方法が、関わり方があるんじゃないかと。

前々から人に認められないと満足しない自分にも気づいていた。絵はわたしの認証欲求をみたしてくれ、自分の生きる手助けになってくれたけれど、それは外に求めていたら果てしないのだなぁ、とも気づかされる。

誰が認めてくれなくても、自分の中の満足を満たしてあげられること。そのことの大きさ。

今、そんなことを考えている。


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