人生が本だとしたら

最近,個人的にエッセイブームが到来しています.
先日たまたま本屋さんで購入した阿佐ヶ谷姉妹さんが書かれているエッセイ集「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」.この本がすごく読みやすかったことがきっかけです.
 この本は阿佐ヶ谷で同居されていた(今も同じアパートの隣にお部屋を借りているそう)阿佐ヶ谷姉妹のお二人の生活を切り抜いたエッセイで,お二人の文章からその穏やかな人柄が透けて見えたような感じがしてとても面白かったです.
 文章は姉のエリコさんと妹のミホさんが交互に書かいていて
「ミホさんは一人っ子だからかしら.文章も独自のペースがるようだわ」
「エリコさんは寂しがり屋さんと書いてあったけど,なんとなく文章からもそれがわかる~」
なんて読みながらほっこり.
お会いしたことなどもちろんありませんが,文章から感じられる「作者らしさ」みたいなものに親近感が沸き上がる一冊でした.

 次に読んだのが,星野源さんの「そして生活はつづく」.
星野さんのニッチで,マニアック,そしてちょっぴり下ネタの多いエッセイは「彼らしさ」満点だった気がします.
彼のエッセイは阿佐ヶ谷姉妹さんより長め.ギャグとまじめのバランスがいい感じです.帯に書いてある「トイレか旅のお供にどうぞ」という言葉も刺さりました.やっぱり,エッセイは作者のカラーが色濃く出るので面白いです.そんなこんなでエッセイを読み漁ることをしていたとき,ふと,人生って結局のところ大きなエッセイ作品みたいなものなのかもしれない.そんなことを思いました.

 以前,ツイッターで「悲しいことがあったら1章の終わりと考えよう」というようなツイートを目にしたことがあります.大体の物語は1章の終わりで嫌なことが起こる.でも,物語が完結するまでにそこで起きた嫌なことや問題は解決されて,一筋の光が見えるように文章が構成されている.だから,嫌なことがあってもこれは「1章の最後に起こる問題提起のようなものだ」と自分を奮い立たせればここからは現状は良くなっていく.そんな感じのツイート.確かになと思いう一方で,私,あることに気が付きました.
それは私の人生の本めっちゃ薄くない????

私の毎日は基本大学行って研究して,暇なときは昼まで寝てスマホ見て.1日が「気が付いたらなくなっているもの」になってしまっている!これはまずい.一日中,家か学校かにいたため特別嫌なことも楽しいこともなくただ垂れ流すタイプの1日を送っていたのです.
私の人生が本だとしたら「スマホ見てたら夜だった」と書かれたページが数行続くうっすいエッセイになってしまいそう.

だからこそ,そうならないよう毎日きちんと生活していかなくてはと思った今日この頃でした.


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