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立ち食いのお寿司と新しい試み

新年が始まるとき我が家では「今年の目標」なるものを決める.
だけど,1年の始めに決めるそれを年末にはすっかり忘れてしまうのが私の常である.

部屋を綺麗に保つだったような気もするし,資格を取得するとか言った気もするし,本を100冊読むというものだった気もする...

いつもは年末にもやもやとする気持ちは残るが,特段困ることもないため今まで策は講じてこなかった.
だけど,最近になってやっとこさ危機感を感じ始めた.
今年の目標を忘れてしまうということは1年の成長を自覚できないことだと感じたのは30歳がぐっと身近な年齢になったからかもしれない.

子どもの時,30歳はとても大人なイメージだった.社会に出てバリバリ働き,親孝行で大きな家を建てる.これが私の30歳のイメージである.しかし,26歳になった今(正確には今年で27歳になる)自分は親のすねかじりである.随分な遠回りを経て先日大学院を卒業した私.26歳で初めて社会の荒波に揉まれるというのは,小さいときに思い描いていた自分の理想とはかけ離れたものである.

このまま,心は子どものままおばあちゃんになってしまうのだろうか.飲み物がコーラからビールに代わっただけの大人になりたいのだろうか.
そんな不安が襲ってきたのだ.

そこで私,今年やりたいことをノートに書きだした.とりあえず,目標の変更は可能で100個.
・美術館に年10回行きたい
・一人で旅行がしてみたい
・家の近くの立ち食いお寿司屋さんに行きたい ….etc

そんなこんなで,タイトルにあるやりたいこと初回記念「家の近くの立ち食い祖寿司屋さんに行く」を達成してきたわけである.
私が今回行ったお寿司屋さんは,スピーディーにお寿司を提供してくださるお店.駅に内接されているため,仕事帰りの方が夕飯前のご褒美にちょっと利用する感じのお店.私はそこでビールとアジ,そのほか何品か頼んだ.

小さいとき,お寿司は特別な時に食べるものであった.何か頑張ったことなどがあると家族でお寿司を囲んだ.家族としか食べない特別な料理.お寿司にはそんなイメージがあったのだ.しかし,もう自分の稼ぎで食べていても特段変な年齢でもない.もっと幼い自分でいたかった.大人になってなお何物でもない自分から目をそらし続けていたかった.そんな思いがワサビの香りを引き立てたのかツンと目頭が熱くなった.

だけど,今日のことは覚えておこう.今日からは自分の等身大と生きていこう.そう思った.

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