経験という革命(102)

こんにちは、紺野うみです。

自分の人生の過去に横たわっている、いわゆる「黒歴史」とか「失敗談」みたいなものって、目をそむけたくなるようなことが多いものですよね。

でも、確証を持って言えるのは、私たちの人生は「痛みを伴う経験こそ、革命の一歩目になりうる」ということ。

つまり、そこが「自分らしいの人生」のスタート地点であって、生きる希望の始まりなのです!

今、辛い人はなかなか信じがたい話かもしれませんが、どうか希望を捨てないで。

願いを込めて届けます。


辛い思い出に潜む「あなただけの経験」

世の中には、いろいろな境遇の人の「成功体験」というものが溢れていますよね。

……その「共通点」ってなんだかわかりますか?

これはもう、必ずと言っていいほど同じものがあるんです。

それは、ズバリ「辛い想いをした経験」「悩み苦しんだ経験」「大きな挫折をした経験」——これです。

過去の経験の詳細を、隅から隅まで表に出している人は少ないかもしれませんが、その「黒歴史」ともいえるような経験があってこそ、今の形の「成功」にたどり着いたという繋がりは大なり小なりあるはず。

そして、本当の成功者に「過去の経験を全否定している人は、ほとんどいない」ということ。

辛かった思い出や苦しみ抜いた経験、挫折の数々は、その時の本人からしたらたまったものではなくて、振り返っても「二度と戻りたいとは思わない」という時間であるかもしれません。

でも、それが「もし存在しなかった」としたら……?

きっと、現在の形の成功も存在しなかったのではないか、ということなのです。

つまり……あなたの人生においても、絶対に同じことが言えるはずなんです。

今、辛い・苦しい・挫折を経験しているとしたら、それこそがあなたの人生を成功へと導く「革命のための第一歩」になる。

その「あなたただけの経験」こそが、その先の人生の希望を切り拓くきっかけに生まれ変わるものだから。

ですから、今の「辛い場所」ですべてを諦めたり、自分の可能性や未来を棄てて欲しくないんです、絶対に。


人は「作品」にリアルなストーリーを求める

ここで、ひとつ人間の心理的な「前提」を押さえておきたいと思います。

それは誰かの作品やそれにまつわる想いを受け止めるとき、人はストーリーを大切にするということ。それも作り話ではない、語り手の痛みの経験あっての「リアルな物語」です。

ストーリーには、山あり谷ありあっての「共感」や「説得力」が生まれるものですよね。

うーん……極端な例を出してみましょうか。

生まれてから一度も転んで怪我をしたことがない人の、開発したバンドエイド。……これ、どうですか?

本当に転んだときの痛みを解ってくれているのかな? と思ってしまいますよね。

人生で一度も成績トップを譲ったことがない人が教えてくれる塾。……これはどうでしょう?

一見「すごい人」に教えてもらえてよさそうに思えますが、勉強が苦手だけどできるようになりたくて通う人にとっては、教える側も教わる側も、互いの立場を共感しづらいですよね。

逆に『ビリギャル』みたいな、最初は全然勉強ができなかったのに、東大に入ってしまった! みたいなエピソードの方が、グッときますよね。

多くの人は何かを受け取るときに、その奥に潜んでいる「共感のできるリアルなストーリー」を求めているんです。

つまり、あなたが今経験している痛みや、過去に背負ってしまったトラウマなどの苦しみも、ちゃんと「希望の道」に転じてゆくことができる。

自分自身や人生に絶望するには、あまりにも早いんですよ。


「革命」のきっかけを恥じないで!

こうやって書いていくと、自分のトラウマにもなっているようなことを、あたかも「すべて語らなくてはいけない」かのように取られてしまうかもしれませんが……。

そういうことではないので、安心してくださいね。

別に、他人にすべてを語らなくたっていいんです。

でも、自分の中にある過去を「恥ずかしいもの」として、自分にまで否定したり抑え込んで隠したりはしないでください。

自分が自分を否定する想いは、心の内側にガリガリと爪痕を刻む行為ですから。

血反吐を吐くような苦しい時間を、必死に乗り越えてきた人はみんな立派だし、そのときのあなたはがんばったんです、間違いなく。

そこが分岐点だと知っていれば、きっとあなたはもっと胸を張れるはず。

過去の自分のためにも、もっと希望に向かって進んでいこうと、決意できるはずです。

過去の自分に本当の意味で寄り添ってあげられるのは、現在~未来を生きる自分だけなのですから。


紺野うみ

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