与えあう幸せ(094)

こんにちは、紺野うみです。

皆さんも、きっと何度か体感したことがあるはずです。

「人から頼られて、それに応えることができて、感謝されたときの喜び」というものを。

あなたは人との関わりの中で、時には素直に誰かを頼ったり、誰かのSOSに応えたりするような「与えあう生き方」をしていますか?

「与えること」「受け取ること」——この、どちらも実践できる人であることは、他人とのコミュニケーションを豊かにしてくれます。

今日は、そんな人と人とが「与えあう」生き方について、お話していくことにしましょう。


「信じて頼ること」にも意味がある

最近は人に心をさらけ出したり、上手に甘えたり頼ったりすることを、苦手とする人が増えているような気がします。

「甘えたり頼ったりしたときに、拒絶されたらどうしよう」
「もし迷惑がられ、嫌われてしまったら嫌だな……」

そんな風に、人から煩わしく思われることを恐れて、人を頼るべきときや助けを求めてもよいときに、素直に人にお願いができないということ。

この感覚に、覚えがある方も多いのではないでしょうか。(私もかつては、そんなひとりでした)

ですが、そういう方ほど、よくよく理解しておいた方がよい事実があります。

それは「人は心から自分を信じて、頼ってくれた人がいたら喜びを感じるし、その想いに応えたいと思ってがんばれる生き物」であるということ。

つまり「人の役に立てた、自分の存在や能力で誰かを幸せにできた」という経験は、人の心に充実感や達成感をもたらしてくれる……。

そして、それに応えることができて、相手に本気で喜んでもらえたときは、「与えた側」もちゃんと幸福を抱きしめることができているはずなんです。

ですから、自分が「頼る側」になったときも、変に気兼ねをして距離を開けてしまうよりは、思い切って甘えてしまう方がいいという場面もあります。

「頼る」ということは、相手にそのかけがえのない「与えることによる幸福」を得る機会をプレゼントしている、という捉え方もできると思いませんか?


「もらうばかり」にならないために

もちろん「欲しい欲しい!」という主張が強く、人から受け取ることばかり考え、自分は少しも他人に与えようとしない人もいますね。

そういう特性を持った人のことを、「テイカー(taker)」と表現することもあるようですが……。

そういった特性を持った人が、与えてくれる人の「やさしさ」や「人の好さ」につけこんでいるなと感じたときは、適切に距離を置くことも必要です。

そして、いつも「もらうこと」ばかりに意識が向いてしまいがちな人は、一見すると自分が損をしているかのように見受けられるような「与えること・差し出すこと」が、自分の心を幸福で満たすこともあるのだと知っておかなくては。

人との関わりの中で生まれる幸せは、「もらうこと・受け取ること」にとどまりません。

もらったものの大きさにも気づかず、「欲しい欲しい」ばかりを繰り返している人生では、人の心の渇きは永遠に満たされないのですから……。

もし、あなたに何かできることや能力があることなら、困っている人や自分を頼ってくれる人がいたとき、その人の為に一肌脱いでみてください。

その経験は、必ず巡り巡ってあなたにとっての「幸福の種まき」になるはずです。


「与えあい」をする世の中の幸福

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