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居場所を探して(122)

こんにちは、紺野うみです。

あなたにとっての「居場所」はどこですか?

誰かのそばやどこかの場所、何かの輪の中に、たったひとつでもいいから見つけられていますか?

自分にはそんなものない、と嘆いている人も……。

諦めることなく探し続ければ、いつか必ず見つかります。

もしくは、作り育てることができるようになるかもしれません。

だから、すべての人に「居場所」が見つかる、あたたかい世の中になることを願って——。


居場所が人の心を支えている

人はその「体」を寒さ暑さから守り、雨風をしのいで休むことのできる「屋根のある場所」が必要です。

そしてこちらはあまり意識されていないかもしれないのですが、同じくらい「心」にとっても、安心して過ごせる「屋根のある場所」は必要なのです。

この場合の「屋根のある場所」というのは、もちろん物理的な意味ではなく、心にとっての暑さ寒さや嵐のようなものから守られる場所、ということですね。

絶えず不安や絶望に支配され揺り動かされているなんて、私たちはとてもじゃないけれど、心健やかに生きてゆくことができません。

つまり、心も体も安心して過ごすことができる場所というのが、あなたにとっての「居場所」なのです。

もし心のどこかに無理をしながら、誰かと一緒に居たり、一つの場所にとどまっているというのなら……それは、そこが本当の意味での「居場所」と言うべき場所にはなっていないのではないでしょうか。

しかしどんな人でも、出会ったすべての場所や人が「居場所」になることなど、まずありません。

ですから、まずはたったひとつだけでもいいのです。

あなたの心が「ここは大丈夫、安心だ」「ここでなら生き生き過ごせる」「この場所で輝きたい」——そんな風に思えるところに出会っていただきたいのです。


あなたの居場所はどこにある?

自分にとっての居場所を見出すには、いくつかの方法があります。

一つ目は、すでにある場所や人の輪の中から「見つけ出す」こと。

これは純粋に、出会った人・場所・グループなどの「ご縁」から、あなたの心が包み込まれるようなしっくりくる場所を探してゆくという方法です。

世の中にはさまざまな環境がありますから、いろんな場所や人の所を渡り歩きながら、最初は「自分にとって重要な出会い」を見極めていくことになります。

そして、その中で出会えたかけがえのない存在を、できるだけ永く大切に繋いでゆくということが大切ですね。

二つ目は、自分の心を安らぎで包み込めるような場所を、あなた自身が「作り出す」こと。

たとえば「家づくり」などは、その最たるものかもしれませんね。自分や家族にとって、とっておきでお気に入りの場所を生み出すことになりますから。

もちろんこれは、人相手でも同じです。

あなたが複数の人をまとめる形で、何かのグループを作り出し、そこを自分にとっても仲間たちにとっても「心地よい居場所」にできたなら、そこからは素敵なコミュニケーションや価値のあるものが次々と生まれていくことでしょう。

そして三つ目は、見つけたり作りだしたりしたものを、丁寧に「育てていく」こと。

どんな場所でも、誰に対しても、自分勝手なことを繰り返して他者を振り返ることができなければ、その居場所はどんどんボロボロになってしまいます。

「居場所」というのは、ひとりが作り出す物とは限りません。

もちろん、自分一人だけの場所であるなら、自由に心の赴くままにいろいろなことができるでしょう。

でも、誰かと共有するような縁であるとするならば、そこは誰か別の人と一緒に、協力しながら育てていくものになるはずです。

よく、特定の場所や集団には「空気」というものがあって、それが人の心を左右したり判断を変えたりすることがあります。

「空気」は自分にとっても、別の誰かにとっても、できるだけ互いに心地よいものが理想ですよね。

そういう居場所を育てていくためには、自分だけでなく誰かと協力することも、また大切なことなのです。


いつか、大切な人にも「居場所」を

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