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自分自身からの「いいね」(071)

こんにちは、紺野うみです。

皆さんは、自分に少しでも「いいね」の気持ちを、持てていますか?

もちろん、自分のすべてを「完璧」に肯定できる人なんて、ほとんどいないと思います。

でも、自分という存在は、ちょっとでもいいから自分自身に認めてもらい、「いいね」と言ってもらえることを待っているのです。


幸せになるための条件

誰だって、この世に生まれた以上は「幸せになりたい!」と願うはず。

でも、よく間違えてしまいがちなのは「幸せになるための条件」だと思うんです。

これを、自分以外の人が言う価値観や、世の中で言われている常識の中から探して、自分自身の人生に当てはめようとしてしまう人は、案外多い。

選択肢を、自分の外側から一生懸命見つけようとしているんですね。

もともとある「枠」の中に、自分の心を押し込めるような感覚でしょうか。

誰かが羨ましがるような生活をしたいとか、こうやって生きていくのが普通の幸せなんだとか、そういった視点で考えてしまうわけです。

でも……「幸せ」っていう気持ちを感じる場所は、一体どこでしょうか?

間違いなく「自分自身」なんですよね。

むしろ「他の場所」からは、決して得ることができないもの……それが「幸福感」なんです。

だから私たちは、本当に「幸せになりたい」と思うなら、外側にばかり目を向けていては、一生それを掴めずに終わってしまうかもしれないんですよ。


「幸せになるには、どうすればいいんでしょうか?」

かつて、私は恥ずかしながら、尊敬する人にこんな質問をしたことがあったんです。

「幸せになるには、どうすればいいんでしょうか?」

その方はとにかくいつでも自信を持っていて、揺るぎない信念や思考を持っていたので、私はものすごく憧れていたんです。

「私もあんな風に、幸せそうに、自信を持って生きていきたい」

……そう思いながら、その人をいつも近くで見ていました。

なにしろ、その人の話はいつも鮮烈な響きを持って心に響いてきたし、ともすると「どんなに難しい問いかけにも、答えを持っている」ような気さえしていたんです。

問いかけた私に、その人は「その人の答え」を教えてくれました。

でも、不思議なことに「その人の答え」は、私の心にはピンと来なかったんです。

むしろ、その答えは「決定的に何かが違う」とその時に漠然と感じてしまって、次第にその違和感にものすごく苦しむようになっていきました。

「どうして、私はあの人のようにできないんだろう?」
「自分がまだまだダメで、未熟で、どうしようもないからなんだ」
「この人の言うようにならないと、いつまで経っても幸せにはなれないんだ」

最初はこうやって「その人の持っている答え」の枠に当てはまることができない自分を、ひたすらダメな人間だと思いこんで辛かったです。

しばらくの間苦しみ続けて、私はやっと、一度その人から離れて考えてみることにしました。

そしてやっと、気づく瞬間があったんです。

「ああ……。あの人の言う“幸せ”の答えと、自分の持っていた“幸せ”の答えは違ったのか。それなのに、あの人に憧れるあまりに、私は自分の心の方を殺し続けてきてしまった。あの人の言う“幸せ”に合わせて、それをなんとか手に入れようとばかりしていたのかもしれない。だからこんなに苦しかったんだ」


「幸せになるために、自分はどうしたいの?」

「自分の幸せ」の基準が、いつの間にか「他人の幸せ」にすり替わっていたことにやっと気づいて、私は大きすぎる決断をしました。

それまで作り上げてきた「自分の常識」を、全部壊して、ゼロから始めてみることにしたんです。

これはね……正直、めちゃめちゃ怖かったですよ。

これまで信じてやってきたことや、生きてきた世界を、一旦すべて捨ててリセットしなきゃいけないということだと思いましたから。

(その時は完全に「捨てた」ように思って辛かったのですが、後から振り返ると何一つ意味のなかったことなんてなくて、どんなことも人生の何かしらに生きてくるのだと知りました)

今まで「世界のすべて」だと思っていたものを、自分は本当に手放すことができるのか、その選択が正しいのかも未知の領域。

だけど、もう心の矛盾から生まれる痛みには、耐えきれませんでした。

そこから、やっと私は初めて、自分の心の内側に問いかけられるようになったのかもしれません。

「幸せになるために、自分はどうしたいの?」と……。

このリハビリ作業のような自問自答を、ひたすらひたすら続けてきました。

幸せに関する「自分の答え」を見つけ出す作業です。

そして、自分の得手不得手や好き嫌いを見つめる中で、探し当てた「やりたいこと」——。

私も、やっとその答えに「素直」になってみることにしたんです。


答えは「私の心」が知っている

一度は、ものすごく大きな思い違いをして道に迷いまくったからこそ、そこからは何かが吹っ切れたかのように、「選びたい道」や「歩くべき道」が分かるようになっていました。

何かの選択に迷うことがあっても、「自分の心に訊ねること」を覚えたからです。

他の誰かじゃない。

世間の常識でもない。

自分の心が「いいね」と言ってくれる選択を、積み重ねていけばいい。

それが「自分の幸せ」に通じる、ただひとつの道なんですから。

SNSが一般的になってから、世の中には「いいね!」という概念が生まれましたよね。

時には、たくさんの人からの「いいね」が欲しくて、自分の心を偽ったり、無理をしたりしてしまう人もいるかもしれません。

でも、覚えておいてほしいんです。

本当の「あなたの幸せ」の姿が、そこに在るとは限らないということ。

もし世界中の誰ひとり「いいね」と思わなくても、自分の心が本当に嘘偽りなく「いいね」と自分自身の生き方や在り方を肯定してあげられるなら、それが「答え」なんです。

いいですか?

忘れないでください。

いつだって、自分自身の心と、まずは相談してみてくださいね!


紺野うみ

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