2024年5月6日 くろんど池
朝、通勤日よりも早い時間に起きた。一人で知らない場所へ、久しぶりに写真を撮りに行きたくなったのだ。
撮影場所は、生駒健康ウォーキングマップ①くろんど池に決めた。図書館にマップが置いてあり、運動とポケウォーカー育成に丁度良いなぁと以前持って帰ったのがきっかけだった。「絶対に良い景色が撮れる」という場所には興味が薄く、「何か撮れたら良いなぁ、無理でも楽しい散歩になればいいや」の気分で行ってきた。
https://www.city.ikoma.lg.jp/cmsfiles/contents/0000010/10802/01.pdf
北生駒駅からバスに乗り換え、初めて通る道を眺めて5分。川の土手に雉がいた(!?)あの赤い顔に青色の羽は雉、雉だよな??と確認したものの、バスが通り過ぎてしまい撮影はできなかった。侮れん、北生駒。
時刻表には載っていない獅子ヶ丘団地で降り、地図を見ながら四つ辻を曲がった。山を眺めると野生の藤が目立っていた。大学では理系の棟でフランス語圏の文化と曲の授業を受けていたのだが、その棟の中庭にも立派な野生の藤が咲き誇っていた事を思い出した。あと花が枯れ豆だけになった姿が異様だったことも思い出した。たまに鹿が落ちた豆を食べていたが、藤の豆は毒があったような⋯。
くろんど池まで車道を歩いたが、春の不穏な自然の香りがしてすごく嬉しかった。「春の不穏な自然の香り」を好ましく思うが、しかし人にどう説明すれば良いか分からない。
春の初めでまだ冬の寒さが残る頃や、肌寒いが桜が咲く頃の儚い感じではない(ここら辺も好きだが)。その頃を過ぎまだ冷たさは残る空気の中、草は春の日光を浴びて生きているので青い香りが醸し出されているちぐはぐな頃に不穏さを感じる。夏ほど力強さが無いからこそ、静かに迫ってくるようで薄ら寒い。この季節を舞台にしたホラーがあったら世界観だけで興奮してしまうな⋯。山沿いの散歩は不穏な香りを楽しめる。
薮や塀で囲まれ見えない高山溜池とくろんど池の間を通り、1回道を間違え山道の車道を登ってしまった。流石に池から離れていると気付き、引き返してくろんど池に到着した。地図には最初に池沿いを歩くルートと、ふれあいの森遊歩道に寄るルートがあったので、遊歩道を歩いてみた。
ふれあいの森遊歩道を歩いていたが、一人で虫が多い所を歩くのは少し怖かった。また地図には「ウッドチップの歩きやすい道」と説明があったが、ほぼウッドチップが無い道を歩いた。最初と最後しかウッドチップの道が無かったので、もしかしたら私が迷っていたのかもしれない。降りて
きてスワンボートが見えて安心した。
くろんど池に戻りベンチで一休みしていたら、 対岸のスワンボート近くにいたアヒル達が近付いてきた。餌を貰えると思ったのかガァガァ鳴いていたが、池と接する小さな沼?で騒いだ後池に戻って行った。
小さな沼は鉄バクテリアが繁殖して綺麗だった。Twitterで見たやつだ〜と撮影した。泥の写真は嫌がられそうだが、Instagramに載せたいな。
煌めく水面を眺めたり、ルイジ・ギッリが語っていた「二重の枠」を狙った写真を撮った。ギッリの言う通り、強くない光の時間帯に撮影するのは光を調整しやすくて良い。自分が撮りたい写真の雰囲気は真昼の晴天の光でないんだなぁと学んだ。この日の朝はたまに晴れたりしたが、基本的に曇りで撮りやすかった。また、上手く撮れなかったが松の赤茶色の枝に水面の光が反射する様が綺麗だった。
くろんど池には中道があり、柵が無いため水の間を歩けるようで楽しかった。短い道だったが、これが長かったら映えスポットになり人が押し寄せてしまうので、この長さで良いと思う。
くろんど池はたくさん亀が日向ぼっこしていた。野良なので近付いたらすぐ水に飛び込んでいた。亀たちを見ていると、実家の万亀ちゃんが懐かしくなった。
池を一周し、一時間に一本しか無いバスに乗るため去った。溜池と池の間は桜並木だったので、来年の春に再訪問しようと思う。
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