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心臓弁膜症になった話(1)

Konitaroです。
もうかれこれ8年ほど前の話ですが…僕は心臓弁膜症になりました。
その時のことを綴りたいと思います。

1. 予兆

8年前の夏、僕は手作り市に参加していました。手作り市は3日間行われるのですが、その2日目のお昼ごろのことです。気分転換に会場を散歩していると、激しい動悸に襲われました。それはもうものすごい勢いで心臓が脈打ち、何が起こったか分からず、怖くなって脂汗をかきながら近くの座れるスペースでしばらく休み、様子をみました。それからしばらくして落ち着いた後、その後は特に何も起こらなかったので、ちょっと疲れでも出たかな、程度に思っていました。

2. 体に表れる変化

その日からしばらくは特に大きな変化もなかったのですが、ある日にふと何気なく自分の足首を見ると…

すっごい浮腫んでいました。
もう象の足かというくらいに足首のあたりから下が太くなっていて、足首もどこか分からないなりました。

そしてそれに驚いてから何日かしたあたりで、何をしていても息苦しく感じるようになりました。会社で誰かと話していても、10秒も喋ると息が切れてきて苦しくなってそれ以上話せません。いつも通勤のときに改札から地上へと上がる階段、それも一回で上りきれなくなり、階段の踊り場で休んでからでないと上がれなくなりました。そんな状況になりながらもそのときは、疲れなのか太ってきたせいなのか、と思い、と気にはしながらも特に何もしていませんでした。
そしてある日の晩…

3. 眠ることすら出来ない辛さ

仰向けになって寝ることが出来なくなりました。仰向けになると息苦しくなってしまい、このまま仰向けで寝ていたら窒息して死んでしまうのではないか、と思うくらい息苦しくてどうしようもない状態になりました。

座ると呼吸が楽になるので、その日の晩からはベッドに座って寝ることにしました。それでも楽ではないのですが、息苦しいよりマシです。ベッドの横は壁なのでベッドに座り、壁に頭をつけて寝る、という生活を続けていました。それでもまだ病院には行きませんでした。

4. そしてその日は訪れた

そんな生活をして数日経ったある日、駅まで歩こうと家を出たとき…

「もうこれ以上歩けない…。」

そう、もう一歩も足を踏み出せない状態になりました。息苦しくてしんどくて全く動けないのです。なんとか気力を振り絞ってまだ家にいた妻に声をかけ、なんとか近所の病院に行きました。

とにかく苦してやっとの思いで辛いということを伝えた後、胸部のレントゲンを撮りました。そして医師は一言…

『もう一刻も猶予がないよ、ここではこれ以上は何もできないから大きい病院に行って!』

と。とりあえずタクシーに乗って自宅からちょっと遠い場所にある病院へ行きました。以前から血圧の関係で月1回くらいの頻度で診てもらっている医師がいる病院でその医師に状況を伝えれば、カルテから僕の状況が分かるではないかと思い、駆け込みました。残念ながらその医師はそのときは不在でしたが、上司にあたる医師にレントゲンを見せて診察してもらったところ…

『すぐ〇〇病院へ行って!救急で入れるように連絡しておくから!』

5. 訪れた安堵の笑み

指示された病院はかなり大きな病院で、救急の入り口から入り、すぐに処置が始まりました。ベッドに横になったままレントゲンやエコーが撮られ、かなりものものしくまた重苦しい空気が流れました。ただ、その病院行くと決まった瞬間に安堵からか笑みがこぼれたようで、妻は『やっと少し笑ってくれた。』と言いました。僕自身はそのときの心情はうろ覚えですが、心配かけないよう必死だったのかも知れません。

6. 予想以上に危険な状態

僕の状態…それは心臓が3倍に膨れ上がって、身体の中が水浸しの状態でした。その原因は、僧帽弁の閉鎖不全により血液が逆流してしまう状態が長く続いたことによるものでした。

とにかくギリギリの状態だったらしく、あのときに病院に行く、という選択ではなく会社に行く選択をしていたら、間違いなく今この世にはいなかったでしょう。

とにかく身体中に溜まった水分を排出しなくてはならず、また動くと心臓に負担がかかるために動くことは許されず、食べることも許されず、水分もかなり制限される日々が始まりました。カテーテルを入れられ、ひたすらベッドに横になる日々…それはなかなかに辛いものでした。

7. そして始まった入院生活

それからそのまま入院生活が始まりました。状況としては安定はしてきたものの油断できない状態で、毎日500ml以上は飲んではいけないという制限の中で過ごしました。入院したときはもう既に11月、いつ退院できるかも分からない状況で今後の治療方針を決めていくことになりました…。

今日はここまで、その後の経過と治療については後日記事にしたいと思います。


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