ごさときりなか

22歳、憂鬱格闘家(自称)

ごさときりなか

22歳、憂鬱格闘家(自称)

最近の記事

周回遅れの春

4月1日。 いつも通り昼過ぎに起床し、Xを眺めると 【#新社会人】がトレンド入りしていた。 そのトレンドを見た瞬間に気が滅入り、Xを見るのを辞めてインスタグラムを開く。 友人たちのストーリーズを次々に開いたが、その多くがXと同じく、新社会人に関わるものだった。 スーツを身に纏い、社会人生活への意気込みを語る友人。これからの生活を憂う友人。葛藤している友人。 結局インスタグラムを見るのも嫌になって、スマホを放り投げて、天井を眺めた。 いつもと変わらない天井を、ぼーっと眺めた

    • ADHDという流行り

      ※本記事はADHDの方を揶揄したり差別したりする意図は全くありません SNSの普及なのか、医療の発達によるものなのか、ここ数年はADHDという単語を目にする機会が増えた。 最近では中高生でも知っているような単語だし、SNSのトレンドにもよく顔を出す。 ADHDの症状や特徴が世間に浸透したことで、実際にそういった傾向がある方は、それを知ることで救われる側面もある。 「原因不明の生きづらさ」が言語化されて腑に落ちる部分もあるだろうし、通院して改善を図るという選択肢もできた。

      • 下ネタ大好き

        何を隠そう、僕は下ネタが好きである。 下ネタが大好きである。 何を突然!と思うかもしれないが、本当のことなのだから仕方がない。 下ネタを聞くのも、話すのも大好きなのだ。 誰もが分かるような平易なワードや稚拙なネタも好きだし、人によっては本当に嫌悪感を抱くような、エグめの下ネタも好きだ。 友人から、「お前は本当に下ネタしか話さないよな」と言われたこともあるので、僕は自他ともに認める下ネタソムリエということになろう。 で、この前友人と数人で飲みに行った時もいつものように下ネタ

        • 下手くそなのに楽しい

          9時に起きて、朝の10時から兄と4時間ぶっ通しでライブ(カラオケのことを勝手にライブと呼んでいる)。 友人と歌番組をする時(友人とのカラオケは、勝手に歌番組と呼んでいる)は、皆が知っているであろう曲をチョイスして、1.2時間程度歌ったら適当に談笑して帰るというのが恒例なのだが、兄とのライブはひと味違う。 各々が好きな曲を歌い、ほとんど休憩もせず約4時間熱唱し続ける。 ライブ風にアレンジしたり、間奏でシャウトをしたり、「行くぞ横浜!」などと意味不明の煽りまでしたりする。 友人

          高校生ぶりのライブハウス

          高校生ぶりにライブハウスに行き、 グッドモーニングアメリカというバンドのライブを見てきた。 何がきっかけでこのバンドに出逢えたのかは覚えていないのだが、それまでMr.Childrenしか聴いてこなかった自分が、Mr.Children以外に初めてのめり込んだバンドであり、高校生の頃にひたすら聴き漁っていた。 登下校中も聴いたし、部活で悔しい想いをした帰り道も、好きな子に振られて悲しみに暮れている時も、常にこのバンドの音楽が傍にあった。 兄に布教し、5年前に一緒に初めてライブ

          高校生ぶりのライブハウス

          クレーマー

          自宅でスマホを触っていると、母親が誰かと電話をしているのが耳に入った。 誰と電話をしてるのだろうかと耳を傾けると、 どうやら相手は家電量販店の店員のようだ。「お宅で買った電子レンジが1年足らずで壊れたんですけど!」 ああ、また始まったか。と思った。 何を隠そう、僕の母親は生粋のクレーマーなのだ。 子どもの頃から飲食店やスーパーで母親が店員に対してヒステリックに声を荒らげているのを何度も目にしてきた。 当時は母親がよっぽど何か酷いことをされたのだろうと思っていたが、今になっ

          憂鬱の数と幸福度

          仕事を始めてから3週間が経った。 新卒で入社した会社を1ヶ月で辞め、 それから最近までニートとフリーターを反復横跳びしていたから、久しぶりの労働は辛いし、 人間関係を0から構築する作業に精神を消耗している。 うるさいアラームに叩き起されて、憂鬱を連れて満員電車に乗り込んで。 常に誰かの顔色を窺いながらヘコヘコして、夜まで必死に仕事して。 ようやく訪れた束の間の休みはあっという間に終わって。 昼過ぎに起きてただスマホを眺めていただけの毎日が既に懐かしい。 だけど、何故だかあ

          憂鬱の数と幸福度

          地獄の待ち伏せ

          嫌なことや辛いこと、苦しいことから逃げ続けていれば楽しいことが待っているとずっと思い込んでいた。 地獄から逃げ込んだ先に天国が待っていると、信じて疑わなかった。 だから勉強をしなかったし、早起きが苦手だから学校は遅刻するし、平気でサボるし、バイトはバックれるし、就職活動はまともにしなかったし、仕事はすぐに辞めた。 そうすることで自分の人生は好転していくと、幸せになるにはまず嫌なことを手放さなければならないのだと思っていたんだ。 だけど、今更になって思う。 嫌なことから逃げ

          地獄の待ち伏せ

          俺らって〇〇じゃん?

          自分と他人を一括りにして話す人間が苦手だ。 「俺って今までモテてこなかったから、女性との関わり方が分からないんだよね。」 これは分かる。あくまで個人的な意見に過ぎないのだから。 「俺らって今までモテてこなかったじゃん? だから女性との関わり方分からないよね。」 しかし、これはおかしいだろう。 どうして他人を巻き込む。どうして決めつける。 勝手にこちらまで非モテのサークルを張られ、非モテのレッテルを貼られてたまったもんじゃないよ。 そして自覚がないなら「そんなことないわ!」

          俺らって〇〇じゃん?

          今日パスで。

          「俺今日パスで」 地元の友人数人で構成されたグループLINEで 「今日暇なんだけど温泉行ける人いない?」と聞くと、1人の友人からそう返事が来た。 誘いを断るのは全然いいのだ。何か用事があるのかもしれないし、単純に気分ではないのかもしれない。 しかし。 どうしても引っかかってしまう。 そんな細かいことに引っかかるなよ、ともう1人の自分が言っているのにも関わらず、どうしても引っかかってしまう。 それは、「パスで」という言い回しだ。 今日行けないや、ごめん! この断り方は1

          気持ちの切り替え

          昔から気持ちの切り替えが苦手だ。 1時間目に先生に怒られたら気分が萎えてしまい、その後帰宅するまでずっと負の感情を引きずってしまう。 部活動の試合でミスをしたらそのミスを引きずってさらにパフォーマンスが悪化してしまう。 切り替えて次行こう! 反省して次に活かそう!という気持ちが全く湧き上がってこないのだ。 嫌なことは寝たら忘れるという人をたまに見かけるが、その図太い神経が喉から手が出るほど羨ましい。羨ましくて仕方がない。 メンタルが強いと一口に言ってもその傾向は様々だが、傷

          気持ちの切り替え

          幸せの値段

          働いていないからお金が無い。 時間だけは有り余っているからどこかに出かけようかなんて思うけど、何をするにもお金がかかるし、買い物行っても何も買わずにお店から出てしまうし、友人と遊んでも働いていないことを茶化されてムカつくし、結局家に引こもる。 逃げるようにしてスマホを開き、慣れた手つきでいつものサイトに飛び、スマホ片手に自分を慰める。 事が終われば残り少ないタバコを箱から取り出し、ベランダで溜息と一緒にニコチンを吐き出す。 そして結局、「なんだ、これでいいじゃん。」と思う。

          仕事と洞窟

          転職して1ヶ月が過ぎた。 慣れない業務、新しい人間関係に悪戦苦闘しながらの毎日。 朝起きた瞬間に絶望するし、通勤中の電車で「このまま帰ろうかな」と思ってしまうし、辞めていいなら今すぐにでも辞めたいけど、無職の時よりは毎日が充実しているような気がする。 4ヶ月経験した無職期間。 お金もやる事もなく、ひたすら一日中スマホと睨めっこする毎日。 漠然とした不安はあっても、特に嫌なことはなかった。当然だ。働いていないんだから。 だけどその分、楽しいこともなかった。 何をしても心の底か

          映画「さかなのこ」で号泣した話

          途中まで書きかけて辞めた自作の漫画。 あのアーティストに憧れて一人で熱唱していたカラオケルーム。 どこに作ったかも忘れてしまった秘密基地。 最近書けていない小説。 忘れていたはずのあの頃の「大好き」を思い出したのは、間違いなくこの映画を見たからだと思う。 主人公が羨ましいのか、悔しいのか。 自分への期待感なのか、絶望感なのか。 気付かないようにしていた感情たちが一気に湧き出てきて、その感情たちが涙に変わったのだろう。 暗闇の映画館で一人、声を殺しながら僕は号泣していた。

          映画「さかなのこ」で号泣した話

          大人とは

          一昨日から3日間、1人で茨城県に行ってきた。 なぜ茨城なのかというと、兄が住んでいるから。 2つ上の兄は今年の春から就職し、茨城に転勤して今一人暮らしをしている。 仕事を1ヶ月で辞めた馬鹿な弟と違って、兄は真面目に茨城県で仕事をしている。 家に居ても特段する事もないし、兄から何度も茨城に来いと言われていたので試しに行ってみようか、というのが今回の旅の発端である。 1LDKの兄の部屋は思っていたよりも広く、快適だった。 初日は2人で夜飯を食べに行き、次の日は2人で料理を作り(

          インスタ断食

          最近、「インスタ断食」なるものをしている。インスタ断食なんて書くと大袈裟に聞こえるが、単にインスタを見ないというだけのことである。 初めて1週間ほど経つが、5分おきにインスタを見続けていた時よりも精神衛生が良い気がする。 ここ数年でSNSが一気に普及し、他人の生活を簡単に覗き見できるようになった。 それは良くも悪くも。 インスタを開いた瞬間、著名な有名人から親しい友達まで、老若男女古今東西様々な人々の生活の断片が更新される。 容姿が端麗でスタイルも良く、若者から大人気のイン

          インスタ断食