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インビザライン矯正のススメ

インビザライン矯正」というものをご存じだろうか。
昨今は広告などでもよく見るようになったし、筆者の周囲でも始める人がちらほら増えているので、知っている方も多いかもしれない。
インビザライン矯正は、透明のマウスピースをはめ込んで歯を動かす矯正方法だ。期間は様々だが、基本1年~3年ほどだと想定していることが多いよう。だが、酷ではあるが矯正は一生続くと考えておいた方がいい。

この記事では、インビザライン矯正を現在進行形で続け、ようやく最終ステージに到達した私が、インビザラインのメリットとデメリットを詳述していく。


基本データ ‐筆者の場合‐

開始時期:2019年11月~
 治療期間2年→調整半年→現在定着期間
費用:約100万円
通院頻度:3ヶ月に1回
※通院する歯医者によって変わります。参考程度にお考え下さい。



〈メリット1〉歯並びがよくなる

まず初めに、当然かつ最も重要なメリットを上げてみた。
矯正はつまり、もともと悪かった歯並びを良くするためのものだ。なので、端的に言えばメリットはこれに尽きる。というより、それくらいしかメリットはない。が、最も大切でもある。

〈メリット2〉マウスピースが透明

表側ワイヤー矯正に抵抗があってマウスピースにしたい、という人も少なくないだろう。やはり見た目は気になるし、できるだけわからない方法で矯正したい。外ではマスクをつけることがあっても、オンラインミーティングや授業、知人と外出した時に写真を撮るなど、意外と歯を見られる瞬間は多い。
もちろん、透明のマウスピースと言っても全くばれないということはない。筆者はコロナ前に矯正を始めたが、アルバイト先や大学の友人に「矯正始めたんだね」と何度か言われたことがある。表側ワイヤー矯正より見た目は良いかもしれないが、矯正をしていること自体を隠したい場合は、裏側ワイヤー矯正の方に軍配が上がりそうだ。

〈メリット3〉付け外しができる

ワイヤー矯正は、定期的にねじを締め直すことで歯を動かしていく。それに対してインビザライン矯正の場合は、1週間ごとにマウスピースを変えていくことで歯を動かしていく。そのため、いつでも付け外しができるのである(基本的に食事中以外は常時付けっぱなし)。
例えば筆者の場合、成人式の前取りの時はマウスピースを外し、矯正器具が写らないようにして撮影した。

〈メリット4〉痛みが少ない

ワイヤー矯正でよく聞くデメリットの1つに、「ねじを締めたあとの痛み」が挙げられるだろう。筆者の家族もワイヤー矯正をしているのだが、歯医者に行ってねじを締めた日から3日くらいは、痛すぎて柔らかいものしか食べられないと言っていた。一人だけおかゆを食べていたり、外食しようとしてもいけないこともままあった。
個人的な感想だが、痛みを感じる瞬間はほぼない。食事の際に付け外しした時、若干痛みを感じなくもないが、言葉で表せば「違和感」くらいになるかもしれない。痛みが気になる人は、インビザライン矯正のほうが向いていると言えるだろう。

さて、ここまでいくつかメリットを列挙してみた。見た目が気になる人、痛みが少ない方がいい人はインビザライン矯正が合っているかもしれない。
次からはデメリットを挙げてみることにする。

〈デメリット1〉手入れの手間

これが、マウスピース矯正の最大にして最高の難点かもしれない。とにかく手間がかかるのだ。
ワイヤー矯正は、付けたら基本そのままだ。ワイヤー自体に自分で何か手入れをすることはない。しかし、マウスピースの場合は自分で毎日器具を掃除する必要がある。簡単に聞こえるかもしれないが、これが最低2年間、旅行中だろうが何だろうが毎日行わなければいけないことだと考えると、面倒くさがりな人は付けなくなってしまう可能性も考えられる。

〈デメリット2〉付け外しができる

あれ、メリットに同じこと書いてあるじゃん、と思ったそこのあなた、正解である。そう、この「付け外し」はメリットにもデメリットにもなりうるのである。(筆者を含め)世の中のズボラさんは要注意だ。
つまり、付け外しの選択が自分でできてしまう。マウスピース矯正は、基本的に3食の食事の時以外は常時装着していなければならない。しかし、食事の後はついついだらけてしまいがちだ。朝は忙しいし、ついうっかりなんてこともある。当然だが、矯正は付けていなければ歯は動かない。夕食後に「もうちょっとゆっくりしたら」なんて言っていたら、装着時間が短くなってしまう。そうすると歯が動かないので、2年で終わるはずのものが2年半、3年…と伸びていってしまう。

〈デメリット3〉歯磨き

これはデメリットにならない人もいるかもしれない。
先述の通り、食事中はマウスピースを外しておく。食べ終わったら装着するのだが、その前に必ず歯磨きをしなくてはならない。というのも、マウスピースは言わば歯にカバーをしている状態となる。なので、歯に何かついているまま器具を装着すれば虫歯になりやすいし、着色汚れにもつながる。そのため、3食の後と言わず、水以外のものを口に入れる時には必ず外し、再度つける前に歯磨きをしなくてはならない。ちなみに、歯磨きをするめんどくささが勝って私は矯正期間中間食をほぼしなくなった(体重は変わらなかったが)。

〈デメリット4〉器具を外さないとものを食べられない

意外と困ったのはこれだ。当然なのだが、マウスピースを外さないと何も食べられない。考えてみてほしい。歯の上に柔らかいプラスチックがかぶさっている状態で、おせんべいを食べられるだろうか。頑張ればいけるかも、と思うかもしれないが、無理だ。噛めない。その上、おいしさも感じられない。
つまり何が言いたいかというと、料理をしていて「ちょっと味見」ができないのだ。これはとても困った。器具はだいたい食事中以外22時間程つけていなければならないのだが、夕食の準備中から外していたら時間が足りなくなってしまう。だが、野菜炒めの味が濃いか薄いかは調べたい。でも外して食べて歯磨きしてまたつけては面倒だし…というジレンマに陥るのだ。
(筆者はこれにより、味見をしなくてもある程度ちょうどいい味付けができる能力を手に入れた)

〈デメリット5〉外出時に困る

友人と遊ぶとき、ものを食べるタイミングは様々だ。昼食だけの時もあれば、その時の流れで食べ歩きをすることもある。カフェに行ったりすることもあるし、行かないかもしれない。いつまで付けて、いつまで外しておくのか。タイミングが読めずものすごく大変だった。
また、食事の後はマウスピースの装着前に歯磨きをしなくてはならないので、その分友人を待たせてしまったり、場所によってはお手洗いに「歯磨きはご遠慮ください」と書いてあったり…。HSPさんは、気にする点が多く大変かもしれない。
ちなみに私は、お店に入って注文をしてから「お手洗いに行ってくるね」と言って外してきて、食べ終わってお店を出てそのままお手洗いに行って装着することが多い。友人には矯正をしていることを言うこともあるが、聞かれない限りは言わない。夜まで遊ぶ予定の時は、途中でカフェに寄ったりする可能性もあるので、その時はずっと外したままでいることもある(装着時間が短くなるのであまりお勧めはしないが)。

〈デメリット6〉荷物が増える

昨今は、小さなバッグで出かける女性が少なくない。重い荷物を持ち歩きたくない人にとっては、荷物が増えることは避けたいだろう。
しかし、そうとも言えない問題がある。食事以外の時間はずっと器具を付けている必要があるが、昼食を外で取ることの多い平日には持ち歩かなければならないものが少々増える。つまり、矯正をしまうケースと歯磨きセット、場合によってはコップが必要になるだろう。ある程度の容量になるため、バッグのサイズは一回り大きいものを使わざるを得ない。私は現在も、できるだけコンパクトな持ち歩き用歯磨きセットを探し続けている。


おわりに

さて、ここまでであらかたのメリットとデメリットを列挙し終えた。
デメリットの多さに驚いた方もいるかもしれないが、そもそも歯科矯正は歯並びを良くするためのものだ。そのためには、ある程度我慢しなければいけないことがあるのも仕方ない。後にも先にも、歯科矯正の最大のメリットは「歯並びが良くなること」であり、それを目指すのであれば捨てざるを得ないものがある。

色々大変なことはあるが、とりあえず歯を動かす過程から卒業した私から言わせれば、歯並びが良くなるというのは良いこと尽くしだ。
矯正前の私は、出っ歯で顎が小さく、何本かの歯は歯茎の外側や内側から生えてきてしまっていた。だいぶ重度な方だと自覚している。
しかし矯正を2年間続ければ、そんな過去はいつの話やらといった風に綺麗な歯並びを手に入れることができた。写真を撮るときも自信を持って笑えるし、毎日歯磨きをしていて「歯並び悪すぎるなぁ」と思うこともない。

もちろん安くはないのでおいそれと始められるものではないだろうが、迷っている人はまず、インビザラインを取り扱っている近所の歯科に行ってみてはどうだろうか

インビザライン経験者は、その他にあったお困りごとなどをコメントしてみてほしい。また、これから始める人はぜひ疑問点等コメントしてくれると嬉しい。



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